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水の不思議~結合水と自由水???(FILE No.049)

メルマガアーカイブ

美里康人

2006年にスタートしたメールマガジンのアーカイブページ。
『コスメの真実・裏側』は、このメルマガがきっかけで出版された書籍でした。

◆◆FILE No.049 / 2007年4月配信◆◆

水の不思議~結合水と自由水???

今回から数回にわたって「水」をテーマにしたお話をしましょう。

もちろん、あまり書かれた事のないちょっと変わった話題について書いていきますよ。


水については、以前にも少し取り上げましたね。

メルマガアーカイブ水は水だよヲイ!~その1(FILE No.002) メルマガアーカイブ水は水だよヲイ!~その2精製水前編(FILE No.003) メルマガアーカイブ水は水だよヲイ!~その2精製水 後編(FILE No.004)

その際にも、基本的には『水は水・・・』
精製水にはじまり、なんちゃらウォーターなる類いの水系商品がたくさん市場に出回っていますが
科学にうといユーザーからみれば、難しい『ニセ科学』が書きならべてあれば、なんとなくそれらしい気がしてしまうのでしょう。
まだまだダマされてしまう消費者は多いようです。

先日見聞に出向いた美容関係の博覧会でも
あいかわらずブースに多かったのは
『水関連』『エアー関連』商品でした。
あ・・・今はゲルマニウムをはじめとする
『鉱石関連』も席巻してましたが(苦笑)


そんな怪しい美容界のお話はさておき・・・

皆さんは、『結合水』という言葉を聞いた事がありますか?

反意語として『自由水』という言葉があるのですが
今回はこんなお話に触れてみましょう。

言葉のニュアンスからすると
『自由水』というのは
なんとなく分かるような気がしませんか?

水道水に始まり
私達が日常使う
もしくは飲む・洗う・濡れるといった
普通に生活の中で触れている
そういった普通の状態で存在する水の事を指します。

つまり
形が自由に変わる液状になった状態の水
という事になります。

では、結合水とはなんでしょう?

もっとも分かりやすい例で言えば
皮膚の中の表皮層に含んでいる水でしょうか。
他には髪、木や土にも水分が含まれていますが
これらは全て結合水という事になります。

ようは
自由になっていなくて
簡単に蒸発してしまわない水
と説明できます。

これは科学的にいうと
他の物質と化学的に結合している水
という事なんですね。

例えば
表皮層にある細胞間脂質とされるセラミドは
細胞の間に存在する周りの水を
くっつけてとどめています。

また
髪のケラチンたんぱくの構造中にある
アミノ酸の残基の部分に水が結合しており
これが髪のしなやかさを保っています。

前にもお話しましたが
こうしたもっとも最たる結合が
水と他の物質との「水素結合」です。
メルマガアーカイブ「皮膚の水素結合」ってなんぢゃ?(FILE No.040)

さてここでちょっとした疑問が湧いてきます。

では、スポンジに含まれた水は結合水でしょうか??

これに似たような状態が
ゲルです。

実は、スポンジの水は明らかに自由水ですが
ゲル状になった状態の水は
果たして結合水というのか
もしくは自由水に該当するのか
大変微妙なところです。

物理学の世界では
スポンジの水もゲルの水も
どちらも結合水と説明する事があります。

なぜなら
自由に存在する水に比べると
スポンジに中に含まれた水分は
いつまでも蒸発してしまわない
いや
蒸発が遅い」という事になるからです。

これは
木材に含んでいる水分にも言える事ですね。

話がそれましたが
ではなぜゲルが含んでいる水は微妙なのでしょうか?

ゲルというのは
中にポリマーの膜が存在していて
その膜の中にたくさんの水を抱え込んでいる状態です。
図で説明すると以下のようなイメージです。

つまり
ポリマーの網目状の中に
水分が抱え込まれている感じですね。

でも、本来の結合水というのは

このように
水と周りのポリマーとが
水素結合なりでくっついているのが
本来の結合水です。

スポンジにように
単に物理的にポリマーの中に水が存在するのを
結合水と呼ぶのかどうかは
判断が難しいところです。

確かに
よく保冷剤として使われるビニールの袋に入ったゲル剤も
凍りにくく、そして解け難いという意味では
結合水でできているという事ができます。

これは逆にいうと
水の沸点である100℃でも沸騰しないわけですから。

ただ、これを結合水と呼ぶなら
ゲル状のコスメは全て
結合水でできているという事になりますね。

果たしてゲルコスメの水は
ポリマーと水素結合でくっついているのかどうか
これはポリマーが保湿剤と呼べるかどうか
重要な分かれ目になるんですね。

水が蒸発しにくいという事になると
保湿剤という事になりますから。

今、これを結合水として特殊な水と説明しているのが
ORB○Sですね。

さて、いかがなものでしょう。

* * *

次回は
こうしたあやしい『水理論』が多い中
以前にも紹介した、石鹸を使いこなすための
目からウロコの『軟水』についてお話します。

ついに私の自宅にも軟水器が設置され
その驚きのレポートをお届けします。

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