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保湿剤の有名人~その4:アミノ酸(前編)(FILE No.015)

メルマガアーカイブ

美里康人

2006年にスタートしたメールマガジンのアーカイブページ。
『コスメの真実・裏側』は、このメルマガがきっかけで出版された書籍でした。

◆◆FILE No.015 / 2006年7月配信◆◆

保湿剤の有名人~その4:アミノ酸(前編)

これまで皆さんが思う保湿と言えば、
主にお肌にダイレクトに水を与えたり、
その水を保つ事ができるグリセリンなどのような素材をお肌に与える事が大切といった情報が
中心だったかもしれません

それが実はそうではない事を、これまでにも書いてきました。

油分や、細胞間脂質であるセラミドもそうでしたね。
そして、今回のテーマ「アミノ酸」もその一つです。

皆さんもよくご存知のように
人にとってアミノ酸は様々な役割を果たしています。
体内で合成される必須アミノ酸
摂取する事でしか得られない非必須アミノ酸
こういった言葉はよく耳にされる事でしょう。

でもここでは皮膚にとってのアミノ酸
そして、化粧品にどう応用されているのかのお話を
保湿をメインに業界の裏話も絡めて書いていきます。

アミノ酸と皮膚との関係

まず最初に
もっとも大切な皮膚との関係をお話します。

なぜアミノ酸が、皮膚にとって良いという事が盛んに言われるのでしょうか?

「そんなん知らんやん!」

と、まぁそう言わずに・・・
いつものように、難しくない程度で簡単に書きますので
ちょっと寄り道していきましょう。

実は、皮膚というのは
下記のように20種類のアミノ酸が組み合わさって構成された
タンパク質でできています。
つまり
タンパク質をさらに小さく分解したものがアミノ酸と考えれば良いでしょう。

 

必須アミノ酸 バリン
ロイシン
イソロイシン
トレオニン
ヒスチジン
リジン
メチオニン
フェニルアラニン
トリプトファン
非必須アミノ酸 アルギニン
アスパラギン
アスパラギン酸
チロシン
グルタミン酸
アラニン
プロリン
セリン
グリシン

これがらせん状に規則的に繋がり
高分子となって
タンパクを構成しています。

このペプチド鎖をケラチンと呼び
爪や髪の毛も同じです。
ただし、このペプチド鎖の並ぶ順序や各アミノ酸の含有量は部位によって異なり
髪や爪は硬ケラチン
皮膚は軟ケラチンと呼ばれて
その硬さにも違いがあるわけです。

という事で、まずは皮膚にとって構成要素なわけですから
当然アミノ酸が大切な事は分かりますね。

*

でも実は、それだけではありません。

「タンパク」という言葉でピンとこられた方もおられるかもしれませんが
皆さんが化粧品を買われる上でよく耳にする
アンチエイジング成分と言えば???

そうです、コラーゲン!

今では
お肌のために飲むコーラゲンも流行になっていますね。

真皮を構成している重要な成分のコラーゲンも
実はタンパク質ですからアミノ酸で構成されています。

このコラーゲンタンパクは
ペプチド鎖の並びが特徴的で
グリシンが一定の場所に繰り返し配列されている事が特長です。
それがゆえに、大変に柔軟な構造になっています。

そして
同じく真皮に存在して皮膚弾性を維持しているエラスチンも
同様にタンパクで構成されています。

*

アミノ酸はが存在している場所はこれだけではありません。

化粧品の保湿剤でよく謳い文句として説明される素材に
皮膚に自然に存在する
NMF(天然保湿因子)があります。
このNMFは
50%がアミノ酸と
アミノ酸が変化したできたPCA(ピロリドンカルボン酸)で
構成されています。

*

こうして、アミノ酸は
皮膚においてもあらゆる部分の構成要素となっていますので
そのお肌にとっての重要性は
理解して頂けたかと思います。


ここからいよいよ化粧品に関するお話に入っていきますが
その前に重要な基本原則として
ここで頭に入れておいて頂きたい事があります。

これまでお話してきたように
皮膚の構成要素としてのアミノ酸は
タンパクを始めたくさんのアミノ酸分子が繋がり
高分子となった状態で存在している事が多い
という事です。

そしてさらに重要な事は
アミノ酸は
分子がさほど大きくないために
ほとんどが水に溶け易い
という性質を持っています。
しかしながら
いくつもが連結してペプチド鎖になる事によって
水に溶け難くなってしまう事です。
でなければ
皮膚や髪は水に溶けてしまいますね(笑)

この二つのキーワード
タンパク(ペプチド鎖)は「高分子」「水に溶け難い」

後編に進むにあたって
ここをよく覚えておいて下さいね。

次回は
この後アミノ酸が具体的にどう化粧品に使われていて
そしてユーザーが商品を選ぶにあたり
謳い文句の注意すべき点に入っていきます。

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