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マイナスイオンドライヤーの真実とは?~その1(FILE No.090)

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◆◆FILE No.090 / 2008年11月配信◆◆

マイナスイオンドライヤーの真実とは?~その1

今回と次回は久しぶりに
ちょっと小難しいサイエンスのお話になりますが
タイムリーで興味深い内容を織り交ぜながら進めていきますので
肩のチカラを抜いてゆるりとお読み下さい。

* * *

以前よりこの私はでも
いわゆる『怪しい”水”商売』の話題を何度か取り上げてきました。

メルマガアーカイブ水は水だよヲイ!~その1(FILE No.002)

主な検証結果などの引用データソースは以下のURLです。
水商売ウォッチング:http://atom11.phys.ocha.ac.jp/wwatch/intro.html

まぁ、要約すると水商売のほとんどはイオンや磁力・波動といった
エセ科学理論に関係するお話が多く
軟水やアイソトニック飲料といった
きちんと化学反応・生体理論の基本原則にのっとった理論以外は
まさにカルト商法の宝庫とも言うべき状態というのが結論でしたね。

少々横道にそれることになりますが
つい先ごろもちょっとした大きなメディアが核となり
怪しい水商法の問題が取り上げられて話題となったのは
皆さんご存知でしょうか?

お昼のTV番組ですから主婦の方々はよくご存知かもしれませんが
日テレ系列の人気番組『情報ライブ ミヤネ屋』で取り上げられた
怪しい水商売【水からの伝言】に関する問題でした。

カンタンに説明すると
水は人間の心や言葉を理解できるというお話(笑)

詳しいことをお知りになりたい方はコチラをどうぞ。

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つまり、水に優しい気持ちで話しかけたりすると
キレイな結晶を作るとか・・・

まぁ、このサイトの読者の皆さんは
こんなお話を信じることはないでしょうが
実際にはまるで信者のようにかたくなに信じ
のめりこんでいる方が非常にたくさんおられるのにはビックリです。

まさにこれは宗教と言わずになんと呼びましょう。

でも宗教なんてそんなもので
この提唱者、これで得た利益で海外を飛び回り
同様に怪しい物理理論を唱える先生と呼ばれる方たちと交流を持つことで
どんどんと自分を有名人に仕立て上げているのです。

ダマされたユーザーから得たお金を湯水のごとくこんな事に使い
そしてさらに広報活動で広めていく・・・。

あたかもすごい評判を得ているかのような書籍や出版物は
もちろん、全て自主出版です(笑)
どこにも出版社の名前が出てこないところを見ることで
それを知ることができます。
(ちなみに私の本も一緒にしないで下さいね^^;)

とまぁ余計なことも書いてしまいましたが

今回のこの番組の企画による問題点の指摘は
こうした教えを小学校の校長先生を集め
講義をしていたという事実です。

つまりは、小学校で子供達を相手に
道徳の授業の中に取り入れていたというのです。
こうなると社会問題として取り上げられて当然ですね。

上の水商売ウォッチングを書いておられる物理学者の天羽先生
そして同様に常々からトンデモ科学を批判しておられる
物理学者の菊池教授が
これらの社会的問題について言及しておられます。

これ以上私がこの理論の詳細について
ここで今さらあぁだこうだと書くのもなんですから
週刊『AERA』に掲載された
【水からの伝言】の江本勝氏本人の談を掲載しておくことにしましょう。

以下原文抜粋

”水からの伝言”は、ポエムだと思う。
科学だとは思っていない。
僕は科学者ではない。単なるロマン的なこと、ファンタジー。

ポエム・・・ファンタジーですか・・・苦笑

日本も科学へのリテラシーについて
国民総意で真剣に取り組まないと
大変な国になってしまいそうです。

というか・・・えらくお題とは遠回りしてしまいましたね。
お題はマイナスイオンドライヤーのお話でしたね(汗)

* * *

怪しい水でも度々理論で取り上げられる
この『イオン』についてですが
まだまだ様々な分野で商売のネタに使われるケースを
多く見かけますね。

その中でもここ数年でオーソドックスな商品にのしあがってきたのが
お題にも書いた「マイナスイオンドライヤー」なるものです。

世界的にも大手と言って過言ではない家電製品ブランド
panasonic(松下電器産業株式会社)が先駆で有名ですから
もしもこれが怪しいエセ科学の広告塔だとしたら
ちょっとばかり大きな問題ということになります。

加えてその数年前に一世を風靡した『マイナスイオン発生空気清浄機』が
実際には理論と検証データが一致していないということで
大手メーカー含め全ての家電メーカーが
謝罪文の好評とともに一斉撤去という大問題を引き起こしているという
手痛い過去があるから、なおさらです。

実はこのイオンドライヤーの科学理論については
上の、敬愛する菊池先生も批判の対象とされています。

私の知る限りの範囲においては
ユーザーの評判はたいへん良いと耳にしております。
さてでは、これは本当にトンデモ科学に該当するのでしょうか?

*

ここまで引っ張っておいてまことに申し訳ないのですが
ちょっとばかり長くなってしまいましたので
この先のお話は次回ということに致しましょう。

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