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ニセ科学(FILE No.048)

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◆◆FILE No.048 / 2007年4月配信◆◆

ニセ科学

「ニセ科学」

今、よく使われるこんな言葉をご存知でしょうか?

昨今は情報過多時代で
一般の方でもインターネットなどを使い
容易に専門的な知識を得る事ができる時代になりました。

その良い面としては
その情報を活用し、消費者が賢くなってきた事です。

ただその反面
大きな問題が社会現象化しています。

今度は消費者が少し賢くなったがために
その消費者の向上意識を悪用し
商売のネタにしようとする情報が氾濫した事です。

たとえば化粧品でいうと
「成分に関する情報」
という事になります。

表示指定成分という言葉が消費者に浸透し
その指定成分に防腐剤や色素が含まれていたために
パラベンや着色料が嫌われるハメになりました。

その結果、それを逆手にとり
防腐剤や色素・香料を使用しない製品が氾濫しました。

ところがもっと怖い事のはそれだけでなく
そのちょっとしたユーザーの予備知識を利用し
あれだこれだと危険性をあおり
それを少し難しい科学をさし出して説明することで
商売の信頼性を獲得するという商法です。

これを『ニセ科学』と言います。


たとえば
界面活性剤の危険性をこと細かに説明することで
それを配合していない自社の製品が
さも特化したものであるかのように思い込ませるわけです。

皮膚バリアを壊して皮膚組織内に浸透し、血管の中にまで進入して体内を巡り、女性は子宮にまで到達してしまう。
そして赤ちゃんにまで影響を及ぼし、奇形児のもとにさえなりかねない。

ほかにはポリマーの場合には

石油から作られたプラスチックを顔に塗布しているようなものだ。
これは皮膚呼吸を妨げ老化さえも早めてしまう。

こんな感じでしょうか。
今では意味も分からず
「合成・天然」
なんて言葉がまことしやかに
普通に使われるにまでに至ってしまいましたね。

合成って言葉の定義を
きちんと説明できるユーザーがどれくらいおられるのでしょうか・・・。

こういった現象は美容業界だけではなく
食やサプリメントの業界にも氾濫しており
まさに世界的な規模で問題と化しています。

実はこの現象を専門家は
「現代の消費者はむしろバカになってきている。」
と分析しています。

そうです。
人間というのは
分かった気になると勉強しなくなるからです。

氾濫したインターネットや雑誌から
ちょっとしたニセ科学による豆知識を得ると
それを信じたあげく
それ以上深く学ぼうという思考が止まってしまうんですね。

今ではこの現象は中高生にまで広がり
それが学力の低下にまでつながっていると分析されています。

すでに
深く学ぶという脳内活動が
全くできない状態にまで陥ってしまっているのだそうです。

アメリカではこの現象に早く気づき
さまざまな対策に取り組んできました。
<情報の選別能力>の時代です。

ところが日本はこうした場合でも遅れをとり
今では日本は
世界的にみても後進国よりも劣る学力におちぶれてしまいました。
昨年発表されたこの学力調査データ
皆さんはごらんになられたでしょうか???

もう世界トップレベル学力の日本は
影も形もなくなってしまったのです。

* * *

少々長くなりますが
ニセ科学について
HNKで放映された
大変貴重な大学教授のお話があります。

※メルマガ公開当時のページはリンク切れのため、この方のサイトURLをご紹介します。

http://www.cml-office.org/pseudoscience

美容の業界は
お肌の上でその理論がすぐに証明ができない事ですから
このニセ科学が大変活用しやすい業界といえます。

皆さんも
どうか情報の選別能力を身につけてください。
今回は、ちょっと余談になりました(苦笑)

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