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医薬品も色々 ワセリンの真実について

ワセリンの品質

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美里康人

ワセリンについて色々と言われています
さて、どれを選べば良いのか

少し前、こちらにコメントを頂きました。
市販化粧品を大変冷静かつニュートラルにテイストしておられ、コメントを拝見する限りユーザーさんの中でもなかなか見極め力の高い方とお見受けできました。(お会いもしていないので厳密なことは言えませんが・・・)

で、その中でミネラルオイルと並んで、石油由来オイルの中でも非常にお肌に有効として話題になっている「ワセリン」について触れて頂きましたので、今回は皮膚科医の先生方が配信しておられるYou Tubeなども踏まえて、この話題について掘り込んでいこうと思います。
また、ご質問頂いた方のお答えにもなればと思います。

そして、少し前に同様のオイルとしてミネラルオイルの解説も致しましたので、これとリンクさせて頭に入れておくと、他では学べない知力になると思います。

復習。化粧品業界と原料メーカーのワセリンの背景

以前にミネラルオイルの記事の中で、少しワセリンの背景について触れています。
さほど長いお話ではありませんので、ワセリンのところだけでも復習しておいて頂けると、この後のお話がスムースに理解できると思います。

ミネラルオイルを悪者にしないで!
・ワセリンは安全と言われた理由
https://cosmetic-web.jp/column/mineral_oil/

とはいえ、今回の話題はあまり長くなく短いお話になりますので、ちょっとだけ脱線してよいでしょうか。
別に文字数を埋めるというわけではないのですが・・・。

というのも、前回のビタミンCの話題と同様に、既に以前からこちらのブログをご愛読頂いてきたユーザーさんは、おそらくスマホやPCの向こう側でまたその話題なの・・・。とがっかりされていることと思います。
まことに申し訳ないです。。。

You Tubeといった動画配信の世界ではバズり目的で話を大きくしようとされているのか、話題が遅れているようですので、仕方ないと思ってガマンして頂ければ幸いでございます。

で、それというのも実はこの話題についてはすでに既知のお話でして、1年半も前にこちらの記事で解説をしています。

保湿剤の有名人~その5:ワセリン(FILE No.018)
https://cosmetic-web.jp/column/mail-magazine-18/

しかもこちらの記事でも書いておりますように、この記事そのものも実はアーカイブ配信でして、もともとはさらに15年もさかのぼって、メールマガジンで2006年の夏に配信していました。
さすがに、この頃のユーザーさんが現在こちらをご覧になられているかどうかまでは分かりませんが(苦笑)
ユーザーさん向けの【コスメティックアカデミー】というコスメセミナーを開催しておりました頃のお話です。(ちなみに現在は、多忙ゆえ開催を停止しております)

なので、いまさら・・・というのも、別に風呂敷を広げているわけではありません。

というわけで、以前からご利用頂いているユーザーさんにとっては復習といったことになるのですが、せっかくなのでさらに掘り進めた話題も取り上げていきたいと思います。
また、化粧品技術者の方でもえ・・・知らなかったといったお話もありますので、どうかお許しのほどお願い致します。

で、本題に戻りますが、以下に進む前に再度確認で、復習と前知識の方は大丈夫ですか?
でないと、以下の事実が何をお伝えしたいのか分からずに終わってしまいますので、背景の予備知識を頭に入れて頂いた上で、下にお進み下さいね。

勉強になるYou Tube

さて、今回は珍しくYou Tubeのご紹介もしたいと思います。

前回の記事といい、私がYou Tubeそのものを否定していると感じた方もおられるかと思いますが、別にそういうことではなく、ただ単にユーザーさんにとって有益となる情報源であればYou Tubeだろうがインスタだろうが、絶賛を惜しまないスタンスのつもりです。
もちろん、ご紹介できるかどうかは色々とお相手の背景もありますので難しいところはありますが、オススメできる情報源がありましたら、これまでのようにリンクを貼らせて頂いたりご紹介していきますので、誤解なきようお願いできればと思います。

で、ワセリンのことについては、北条先生の動画も大変参考になると感じますし、非常にためになるとは思うのですが、ただやはりお医者様の立場ではご存知ない、ユーザーさんにとって大切な原料としての品質のところが、抜けていると感じます。
だって、もともと石油系原料はこの「品質の良し悪し」が要因でお肌に悪いと非難を浴びた歴史があるのですから、ここを避けるとまたぞろ闇に包み隠す黒歴史となってしまいますので。

そういう意味で、以下でご紹介させて頂くこちらのYou Tubeは、非常にためになります。
まさに、私も業界人ゆえにはっきりと名言しにくいところを、こちらでは明確に実験して公開されています。

おそらく、この一場面のスタンプだけ見て頂いても、ご紹介させて頂く意味は十分に伝わるかと思います。
画像だけ使用すると怒られますので、動画のリンクを貼らせて頂きます。

ワセリン品質

【ワセリン5種比較】 ひなたに8時間放置したらこうなった

私達が原料の品質を判断する簡単な試験のひとつに、ミネラルオイルのところで書かせて頂いた「加熱試験」と、もうひとつがこのテストです。
いずれも、オイルの品質をもっともよく表す、酸化を促進する実験のひとつです。

これを踏まえて、まとめたいと思います。

どれを選ぶ、ワセリン

何度も書いてきていますが、私は化粧品技術者ですので北条先生の主張と同じく、原料そのままであるワセリンを健常肌の方が使われることをオススメはしません
とはいえ、世間的に流行っているということも否定しませんし、脂漏性皮膚炎をお患いのユーザーさんを除けば、お肌にとって悪いものではありませんので、お使いになるのであれば正しく使って頂きたいと考えています。

これを踏まえると、上の動画は衝撃的ではないでしょうか。
ミネラルオイルのところで述べたようなことが、こうしてワセリンでも実際の市場に存在しているという証明なのです。
同じ「白色ワセリン」でも、プロペトより下のグレードの商品は明らかに酸化された色に変色しています。
まるで昔の、質のよろしくなかった黄色ワセリンの色のように変色をきたしています。

とはいえ、私はどれが悪くてどれなら悪くないのか、結論のほどは述べられません。
なぜなら、いずれも医薬品の素材として日本薬局方に合致した品質のワセリンですので。
ここをもう少し掘り下げて説明しますと、医薬品原料として使える品質というのは限度が設けられており、その範囲にさえ合致すれば医薬品に使える原料ということになります
なので、医薬品原料だから世の中で最高の品質・・・というのとは、意味が異なってきます。
もちろん、この範囲の品質ならば皮膚に影響を及ぼさないという試験が繰り返されて決められた限度ですから、「問題ない範囲の中」という原則を誤解されないで下さいね。
なので成分名に記載されている「白色ワセリン」であれば問題なく使えるというのは、ウソではなく事実なのです。

ただ、こうやって過酷な条件に晒すとその品質には差が出ることも事実であって、ここもウソをつかずにお伝えしておかないといけないと、私は感じるのです。
なぜならそれは、ユーザーさんの中には超敏感肌の方もおられれば、紫外線にあたるシーンでお使いなる方もおられるはずだからです。
酸化された状態のオイルは、それこそシミやシミの原因となり得ますし、酸化される可能性を残した原料をそのままお使い頂くのは、決して認めてはいけないと自分は思うのです。
治療を目的としたお薬だからこそ許される、といえば良いでしょうか。
だからこそ、化粧品の業界ではサンホワイトを使う工場さんが多いという現実があるわけですから。
このあたりは、医薬品業界とはちょっとスタンスが異なっていますね。

こうした事実をお伝えした上で、ユーザーさんのご判断で選択頂いてお使い頂くのが良いかと思うのです。
結論は私の言葉では言えませんが、これを材料にご自身で判断頂ければと思います。

最後に、参考にして頂く材料として以下に並べてみました。
いずれもamazonさんでの参考売価です。

 

・ワセリンクリーム
(ワセリンHG)
 100g 360円

・第三類医薬品 日本薬局方 白色ワセリン
 500g 700円(100gあたり140円)

・プロペト
(ピュアベール)
100g 1,100円

・サンホワイト
 50g×2 2,000円

実に10倍もの価格差がありますね。
医師の先生方いわくは、医薬品の軟膏剤に使われているワセリンは、2番めの「白色ワセリン」なのだそうです。(なんだか疑問が残りますが・・・)
上の動画も参考にして頂いた上で、この価格差を単に暴利と判断されるか、それとも最高の品質の素材を使いたいと思うのかは、ご自身で判断頂くのが良いかと思います。

ちなみに私自身は、アシスタントのゆっきークンが過去に記事に書いてくれたように、プロペト以上の品質のワセリンを使っています。

参考になればと思います。
ではまた次週。

by.美里 康人

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