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信じる者は救われない? その2

皆さんお待ちかねの
梅雨明けが見えてきました。

洗濯物が気持ちよく乾かないのがもっとも難儀で
特にお子さんがおられる主婦の方は
「はよ、明けて。。。」
切実な思いですよね(苦笑)

お天気の森田さんがまた泣かない限りは
あと1週間もすれば洗濯物がパリっと
気持ちよく乾く日がやってくることでしょう。

さて、そんな今日は前回の続きです。
チ~ズさんの毛穴についてのお話。

フリー素材 ぱくたそ

前回と同様に、過去のメルマガを引用します。

<以下原文ママ>
チ~ズさんはご本の中で
化粧水の役目についてこう書かれています。

「化粧水はあとのアイテムの浸透への通り道を作る」

これはなるほど正しい事でうなづけますし
その後の毛穴を開かせてくれるというのも
もっともなお話です。
ただこの後がいけません。

「毛穴が開いてあとのアイテムが浸透しやすくなります。」

確かに毛穴からの浸透というのも皆無ではありませんが
化粧品のお肌への浸透は毛穴からではなく
肌表面から角質層を通って直接浸透していくんですね。

皆さんもよく
「皮膚のバリア層が外的悪玉成分の浸透を守ってくれる」
といった事を耳にしているはずです。

そうです、悪玉か善玉かは別として
水分も油分も含めて成分は
皮膚から浸透していくんですね。

ですから、温度や水分の存在による
毛穴の収縮活動については間違ってはいませんが
根本的な化粧品の浸透メカニズムの理解に
誤りがあります。
<ここまで>

この時は詳しく触れませんでしたが
いわゆる薬剤も含めて化粧品の浸透にかかわる論点は
皮膚表面のバリア層をどう超えられるか?にあります。
なので、毛穴からの浸透は議論の対象になりません。

これは皮膚の機能を少しでもかじっている方なら
おのずと理解できているはずなんですね。

なぜなら毛穴は
分泌・排泄器官だから
です。

つまり、皮脂を外へ外へと分泌する器官(皮脂腺)が併設していますので
内側へと何かを引き入れる、いわば逆流は
ほぼあり得ません。

同様に、これは汗を分泌する汗腺(エクリン腺)も同じで
化粧品がこの器官を逆流することは
皆無と考えて構いません。

それからこのメルマガでは触れませんでしたが
「化粧水で毛穴が開く」というのも意味不明。

どういうメカニズムで開くのか
ご教示願いたいところです。

まぁ、イヤミですけれど(笑)

この記事をお読み頂いたユーザーの皆様は
この理屈を絶対に信用しないで下さいね。

そんな簡単にパカパカと毛穴を開けたり閉じたりできるなら
引き締めローションの処方設計に
私達も苦労しないですよ、ホント。。。(苦笑)

あえて言うならば
揮発潜熱も含め、化粧水が皮膚に触れることで皮膚温が下がるのは
皮膚科学理論の鉄則ですので
むしろ毛穴は閉じる方向であると考えるのが
道理です。

今日のおばあちゃんの知恵袋でした。

では、また。

by.美里 康人

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