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美顔器のメカニズム~ビタミンCイオン導入(FILE No.034)

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◆◆FILE No.034 / 2006年12月配信◆◆

美顔器のメカニズム~ビタミンCイオン導入

今回は、2006年12月開催の東京セミナーで話したビタミンCの話題の補足情報です。

ビタミンCといえば「イオン導入」です。

このイオン導入、実は意外と勘違いされている方が多いようです。

例えば
「どんな化粧水でも浸透性が高くなる」
「お肌に悪い成分も浸透してしまう」
などです。

こうしたベースがあるので
「イオン導入に適したアイテムを教えて下さい」
こうした質問が結構多いですね。

ここで正しく覚えておいて下さい。

イオン導入とは?

液中でイオン化(イオンに解離する)する成分のみが、浸透を促進する事ができるという事です。

もう少し詳しく説明しましょう。

つまり、水の中でイオンを持って維持している成分が
その成分の持っているイオンと反対の電気を与えてやる事で
反発して逃げていく事を原理としています。

図のような感じです。

イオン導入のイメージ図

使用する液中に
マイナスにイオン化するビタミンC誘導体を配合してあると
マイナスの微弱電流を電極に流し
接触させてやる事でイオン的に反発が生じ
ビタミンC誘導体がお肌の中に逃げ込んでいくという仕組みです。

ですから
液中でイオン化しない生のビタミンCは
イオン導入を行っても意味がありません。
イオンに解離するビタミンC誘導体でなければなりません。

その主だったビタミンC誘導体の成分名をあげておきます。

・リン酸アスコルビルMg
・リン酸アスコルビルNa
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na

当然ですが
それ以外の他の有効成分や防腐剤などの添加剤も
全くその影響は受けません。
ですから、こうした製剤の商品でなければ
イオン導入を行っても意味がない事となります。


え?何???
ここまでは知ってる???

そうですかぁ。
では他の方が絶対に書いていない新事実を明かしておきましょう。

基本的には
今のところイオン化する有効成分はビタミンC誘導体に限られます。
でも実は、もっとよく考えてみると
それだけじゃないんですね。

化粧水によく使われる成分として
マイナスイオンに解離する成分は
「ヒアルロン酸Na」「グリチルリチン酸2K」があります。

まぁ、ヒアルロン酸はもともと分子が大変大きいポリマーですので
イオン導入を施したところでさしたる浸透性は期待できませんが
グリチルリチン酸2Kに関しては
確実に浸透性があがることは間違いありません。

もともと持つ肌荒れ防止や刺激緩和効果が
必ず高まる事でしょう。

グリチルリチン酸2Kは
医薬品有効成分として傷の改善や風薬などにも使われていますから
その効果は増幅されると思ってよいでしょう。


以上がビタミンC誘導体のイオン導入のお話でしたが
少し補足事項を付け足しておきましょう。

昨今は家庭用のイオン導入器が
各社から販売されています。

ただここで注意をしておいて頂きたい事があります。

もちろんイオン導入に効果があるのは間違いありません。
ただ、その導入効果は電流の強さに関係しているため
弱い電流だと思ったほど効果はあがりません。
市販の家庭用のものは
規制があって基本的に電流は抑えてあり
エステサロンなどで使われているものとはその強さが違います。

基本としては
しばらくお肌に接触させていると
ピリピリと痛い程度でなければその効果は期待できません。
この辺りを参考にしてみて下さいね。

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