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還元性特殊アルカリ電解水のpH試験データ公開

美里康人

 

今週は、以前に指摘を受けて取り上げられた
弊社開発の還元性特殊アルカリ電解水「テックスウォーター」
pHについて検証試験を行った話題です。

■試験の整合性

もうこの技術について書くこともないのですが
まだ終息の先が見えないコロナウイルスの除菌対策に
アルカリ電解水が効果があると示されたデータが
メディアに取り上げられ大きく話題になったこともあり
問い合わせが多く寄せられました。

天然アルコール+アルカリ電解水で、2度拭き要らず『アルコール除菌キッチンクリーナー』新発売


*出典/フマキラーHPより

既出の試験結果発表記事がみつけられませんでしたが
コロナウイルスに効果が認められたのだそうです。

とはいえ、もうこちらでぶっちゃけ書かせて頂くと
弊社開発のアルカリ電解水は
あれとは少し異なって特殊な製法の電解質を使ったもので
化粧品や医療ルート向けに開発されたものですので
手指の除菌剤製品としては全くコストが合いません(苦笑)

なのでこの手の製品への採用で企画を頂きましても
現実味がありませんので
申し訳ありません・・・。
こちらで丁重に謝罪させて頂きます。
ご了承下さいませ。

さて、本題に入りますが
弊社の特殊な製法で開発されたアルカリ電解水「テックスウォーター」
ただ単に電解質として食塩を入れて電気分解しただけのアルカリ電解水
つまり、分かりやすい説明をすれば
水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を製造するための
海水を電気分解したアルカリ電解水とは
全く別モノだと説明してきています。

ですので、洗浄に利用される「激落ちくん」なんかとは全く異なるモノであって
皮膚に対して被害を及ぼす塩基性物質を含んだ化学品とは
全く違って安全なんですと、解説してきています。

そのひとつの証明として
皮膚に適用した直後にpHが中性~弱酸性になると記事にしています。

それに対して指摘を受けて色々とありましたが
開発した私達は化学屋ですし、一応この道の専門ですので
きちんと説明できる根拠があるわけで
こと細かに釈明の必要はないと判断してきました。

頑なに手前理論しか受け入れようとされない方々に
説明の時間を割く暇もありませんし。

ただ、一方で
それによって被害をこうむった化粧品メーカーさんが多くあったらしく
なによりその化粧品をお使い頂いている
ユーザーさんを困らせている事態が現実としてあり
それは解消して差し上げないといけないですね。

ということで、きちんとツッコミどころのない試験を
外部の専門機関を使って検証して頂きました。

もちろん、第三者の試験機関ですので
「結果ありき」なデータではないこともご承知おき下さい。

当たり前ですが
測定方法もそれなりにきちんとした手法を用い
測定機器も正確なものです。
※pHの測定機器の整合性については、前回記事に述べた通りです

■データの開示

ご採用頂いた化粧品メーカー様からは長くストップがかかっていましたので
ずいぶん長く公開せずに日にちが経過しましたが
メディアからの取材を受けまして公開に至りましたので
生データの公開です。


小さくて見難いと思いますが
No.1~5のブルーが塗布直後で、オレンジが1分後
そしてグレーが5分後のグラフです。
液の初期値が一番左になります。

■データの解説

メディアさんの方で公開されたデータは
ユーザーの皆さんにも分かりやすくグラフに仕上げて頂きましたが
実際の生データは専門的で
少し分かりづらいかもしれませんね。

つまり、被験者として5人の方(20歳以上59歳以下の日本人女性)を選択し
規定量を滴下して塗布した後に皮膚pH測定したものです。
塗布前のスタートはpH11.48で
測定数値は、直後・1分後・5分後のデータです。

pHの変動に関係する皮膚の分泌物は
個々人によって差があってそれぞれなのもリアリズムで面白いですが
一様に一気に弱酸性に向かって下がっているのは明白です。

はっきりと明瞭に数値で出ていますので
データそのものの説明は不要なのですが
私達専門の人間が見て特筆すべき点は
「塗布直後のpH」ですね。

どうにも否定したいユーザーさんが見られれば
「瞬間に弱酸性になってないじゃん!」
と、まだしつこくツッコまれる方もおられるかもしれませんが
塗布直後瞬間のpHがもっとも高い方でも9.67
低い方ですと7.69ですね。

前回の記事をお読み頂いた方々は
この意味するところがご理解頂けます。

■pHは乗数であることの意味

別にこのデータに引っ掛けようと
前回の記事を書いたわけではないのですが
前回の石けんの記事で

「pHとはイオンの乗数の数値である」
と説明しました。

ということは、あまり下がらなかった方でも
pHは瞬間的に2下がったわけですから
1/100になったということですね。

つまり「たかが2ではない」ということ。

化学を専攻された方ならこの意味がよく分かるのですが
化学物質が含まれている溶液のpHを2下げるためには
どれだけの酸性物質が必要かは
よく理解できるはずなんですね。

わずかな面積に滴下しただけの皮膚に
汗や皮脂といった分泌物がどれだけ存在しているのかは
誰でもがお分かり頂けること。

ということで、今のご時世ですからね
これでもまたさらに言葉の挙げ足を取る御仁は
現れるかもしれませんが
お好きになさって下さいとしか言えません。

酸化還元電位といい、浸透圧試験といい
はたまた錆びの阻害実験といい
化学の事実はきちんと語ってくれますから。

はい、この話題はこれまでということで
終わりましょう。

あ、ちなみに。
激落ちくんでこんなテストをされないで下さいね!
あれは電気分解でしっかり生成された塩基性物質の
水酸化ナトリウムが含まれていますので
皮膚上に10分以上塗布しておくと乾燥して濃度があがり
最終的には100%になって皮膚が損傷してきますので
ご注意下さい。

もちろんテックスウォーターと違って目に入ると
眼球が損傷を受けて病院に行かなくてはならなくなりますよ(苦笑)

ではでは。

by.美里 康人

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