化粧品開発のご相談はビークラボへ >>

ナノコスメを知る 秘話3

ナノコスメを知る 秘話2」の続きです。

まずは一つ目。
紫外線遮蔽剤のナノ化技術についてです。

前回、書きましたように
これは紫外線遮蔽剤として活用されている
酸化チタンと酸化亜鉛を
ナノサイズ化した原料の事を指しています。

いわゆる、微粒子酸化チタン・微粒子酸化亜鉛と
呼ばれるものが、これに該当します。

ちなみにこの酸化チタン・酸化亜鉛ですが
実は絵の具の白色が、これです。

油絵に使用する油性絵の具が酸化チタン。
そして、水彩絵の具に酸化亜鉛が使われている事が多いですね。

これら着色剤として使われているものは
「顔料級」といい
粒が大きなサイズのものが使われています。

では、なぜこれらの原料を
こんなに小さな大きさにしなければならないのでしょうか?

それにはこれらの理由があります。

・ できる限り少量の配合で高い遮蔽効果を得るには
表面積を大きくする必要があるため。

・ 塗布した時に歌舞伎役者のメイクのように
お肌が白くならないようにするため。

・ 粉を塗りつけたような
カサカサな感触にならないようにするため。

シミ・シワの大きな原因となる紫外線から
しっかりとお肌を守りたいし
かといって、絵の具を顔に塗ったようには
なりたくないですよね。

もちろん、カサカサ粉っぽい使用感も絶対にイヤ・・・。

これが消費者のわがままなニーズというものです。

これらに応えるために
粒の大きさをナノサイズにまで小さくしたという訳ですね。

そして最近の技術では
そのひとつひとつの大きさを
できるだけ同じ大きさに
そして形もきちんと真円より近く揃えるという
優れた技術まで確立されています。

これが、その顕微鏡写真です。
酸化チタンの顕微鏡写真

大きさが小さく
普通の顕微鏡では粒がきちんと見えないため
これは電子顕微鏡で撮影したものです。

下のスケールを見れば分かるのですが
こちらはまだ数百ナノレベルの大きさの微粒子酸化チタンですが
今は数十ナノレベルのものも使われています。

さて、ではこうした目にも見えないほど小さな粉の粒が
お肌の内部にまで入ってしまったりしないのでしょうか?

例えば、毛穴から・・・。

次回は、その辺りのお話をしていきましょう。

続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です