◆◆FILE No.064 / 2007年10月配信◆◆
季節と保湿
いよいよ気温が一気に下降し、季節は秋から冬仕度に向かいますね。
今回は、そんなシーズンタイムリーなお話です。
毎年書いてきていますが、このシーズンを迎えるとお肌は水分補給に気をつけなければなりません。
いつも書いている事ですが、保湿はお肌の基礎作りの原点。
特に乾燥肌体質の方は、これを怠ると、真皮の肌作りに支障をきたす事にもなります。
という事は
アンチエイジングにも関わってくるのは当然の事ですね。
もちろん、何もしなくても
自ら水分や皮脂補給を行ってくれる肌質・肌年齢の方は
それでも十分対応できますが
日本人女性のお肌は思ったより繊細かつ過敏で
体調や生理・精神状態によってそれも変化が必ず起きます。
まずは自分の肌状態をしっかりと観察するクセをつけて下さいね。
さて話を戻しますが
このシーズンは
一気に湿度が低くなるのは皆さんよくご存知の事でしょう。
では、まず具体的にどれ位その湿度に変化があるのでしょうか?
下記がその年間を通した湿度の変化です。
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均(%) | 44 | 53 | 48 | 57 | 65 | 71 | 74 | 69 | 68 | 66 | 59 | 52 |
最低(%) | 15 | 13 | 10 | 15 | 18 | 32 | 39 | 33 | 30 | 26 | 13 | 13 |
これを見るとわかる通り
低い時期の11月~3月には
なんと10%なんて日があったりしますね。
この時期は
火事が多いのも頷ける数値ですね。
こうして見るとこのシーズンは
やはり強制的に水分を補給してあげないと
自らの保湿能では追い付かない事がよく見てとれます。
ここでよく最近耳にするのは
自分のお肌の水分や油分が不足気味になると
お肌の防御機能が働いて
なにもしなくても皮脂を分泌してくれるという肌理論です。
つまりは、強制的に補うと
肌の機能自己回復機能が衰えてしまうという理論です。
一見、なんとなく正しいように感じてしまうのですが
前にこのメルマガでも取り上げましたが
最近資生堂が行った肌実験のデータが示している通り
実はお肌の皮脂分泌量は
季節によってほとんど変化しないんですね。
むしろ
生理周期などによる変化の方が
影響が大きいという事が分かっています。
実験にあたった方達の推測も
「脂汗」という言葉があるように
気温の変化によって汗をかくといった現象があるのだから
皮脂分泌は多いだろうとの予測だったようです。
さすがに私もこのデータにはちょっと驚きましたが
データは口よりモノを言い・・・ってとことですかね(笑)
お肌は
外部に分泌してしまった酸化脂質は
お肌にとって害となる事を
きちんと知っているのかもしれませんね。
*
という事で今シーズンはぜひとも
保湿重視のケアを心掛けてみて下さい。
特に
エアコンや暖房をかけている室内は
さらに湿度が低下する事を忘れず
くれぐれもケアを怠らないで下さいね。
ただし、もう何度も書いてきましたが
くれぐれも「シュッシュッ」なんていう
外から水をふりかけてあげるような水分ケアは
逆効果な事をけっして忘れないで下さいね。
毛細管現象によって
さらに過乾燥な状態を招くだけですから
くれぐれもご注意を。
『保湿はインナーへ』
これが現代のコスメのキーワードですよ。