◆◆FILE No.006 / 2006年5月配信◆◆
プロが教える?あんた何のプロなのさ~:エステシャン編
先週は、BA経験者の方のアドバイスに対して
ユーザーの方がどういうところまでを取り入れれば良いか、書かせて頂きましたね。
今週はエステシャンの方のお話に入りますが、その前に少し余談を。
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これをご覧になっている皆様の中には、今回のお話で取り上げさせて頂いている
職業に着かれていた方々も大勢おられると思います。
そうした方々は、きっと読みながら心中穏やかでないだろう事はお察しできます。
しかし、既にお気づきの方もおられるかもしれませんが
そういった方々こそここで一考してみましょう。
特に現役の方は、今後の仕事への展開に重要なポイントとなります。
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皆さんご存知のように、今現状ではBA職やエステシャンにしても
そしてアロマセラピストにしても、さほど難しい勉強を要する資格ではありません。
しかしながら、今後はいずれその専門性が問われ
学歴や専門科目がさらに厳しく限定される事は間違いありません。
ですので、お持ちの技術は大切にされるのが良いと思います。
ただし現実に目を向けてみると
その反面既に人材は買い手市場で、それどころかショップも既に飽和状態
職としての成功率はかなりの低さとなっています。
あちらこちらから倒産話が聞かれ、フリーター世代という事もあって
美容業界は若い人材で溢れ返っているのが現状です。
そんな状況下で、ショップ開店で成功を目指す
またカリスマBAになりたいといった目標を達成するには、どうすれば良いのでしょうか。
答えはこうです。
「人と違った能力を身に付ける事」
だろうと思います。
もちろんその中には、接客能力や人間性といった事も含まれますが
もっとも重要なのは「ユーザーが望むニーズにいかに適切に応えられるか。」に言及されます。
という事は
それぞれの資格を得るために習った技術、そして勉学内容など
学習以外の習わなかった部分の知識や技術を習得して
人から差をつける事が一番の近道となります。
そういう意味で、コスメの成分やお肌の科学に対する知識は
各々の職業にとって重要な武器となると思って良いでしょう。
特に学校や教室で教えてくれなかった深いところにある実践的な知識は
皆さんが習ってこられた技術の肉付けとなる事は間違いないでしょう。
特にユーザーがより知識を持つようになるこれからは
ヘタをすると恥をかき兼ねない事も念じておく必要があるかもしれません。
今は、ソフトとサービスの時代だと言われる昨今ですから
私の職業を含め、全ての業界についてこれは言える事かもしれませんね。
さて前置きが長くなりましたが、今週の本題に入りましょう。
まずは、タイのエステシャンの友人が語ったというスキンケア論を掲載して推奨しているサイトから
その一文を引用しましょう。
一部であるこの文章は、そのエステシャンが教えてくれたという内容なのですが・・・。
ごくごく一部の良質な化粧品を除いて、世の中にでまわっているほとんどの化粧品は
石油を原料とした合成化学物質で作られていることは知ってるわね?
こういった物質はね、私たちのお肌や体に有害なものがたくさんあるのよ。
でも、こういった物質の毒性はね、使ってすぐにあらわれないからとっても厄介なのよ。
何ヶ月も何年もかけて、あなたのお肌を汚していくのよ。
化粧品に入っている有害な成分の中には、発がん性や環境ホルモンの疑いまであるのは知っているでしょう?
皮膚から吸収されて、血流に乗って、体内にたまっていくのよ。
合成界面活性剤で皮膚のバリアが壊されてしまっているから、簡単に異物が入ってしまう。
あなたのお肌が汚くなるだけでなく、あなたの健康も害されてしまうかもしれないわ。
そしてもっと怖いのは、あなたの子供にまで影響があるっていうことよ。
奇形児が生まれる可能性だって否定できない。
決して大げさじゃなく、化粧品っていうのはね、本当に気をつけて選ばないと
将来生まれてくるあなたの子供にまで影響を及ぼしかねない
恐ろしいものだっていうことを覚えておくといいわ。
毎日そんな化粧品を使い続けると、毎日壊れた皮膚の隙間から有害成分が入っていって
体内に蓄積されていくのよ。
血流にのって、子宮までいってしまうこともあるそうよ。
もし、あなたが使っている化粧品のなかに
環境ホルモンの疑いのある物質がはいっていたらいったいどうなるかしら?
<・・・以下、まだまだ続く>
はてさてこのエステシャンは、第一線でガン治療に活躍する医師でさえも確定できない
化粧品の有害性に対する知識を、どうやって得たのでしょうね。
神様でもあるまいし、なぜ次の代の子供に影響を与える皮膚への害が分かるのでしょう。
エステの学校でそういった深い皮膚医学を学ぶはずもありませんし
ましてや医学を学んだ訳でもないのに、どうしてこういった事を確定して語れるのか不思議でなりません。
おまけに、まだご自分がそのエステシャンなのであれば
百歩譲ってある程度は経験論から来ていると考える事もできない事はありませんが
この方は「友人」がエステシャンなのですね。
こんな、自分が学んだ訳でもなく、人に聞いた話でユーザーを説得しようとしています。
ひどいお話ですね。
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お次は、メルマガにこんな事を書いてユーザーの目を引いている方がいました。
今、「ハヤリの」ドクターズコスメがどれだけのものなのか・・・??
このドクターズコスメについて前回スポットを当ててみました。今回はその続きです・・・
さて、プロの目で見る本当に結果の出るコスメとは一体何なのか。。。
<中略>
普通の化粧品と真のドクターズコスメとはどう違うのでしょう??
普通の市販で販売されている化粧品は、皮膚の表面のみに働きかけ
手に触れてわかる箇所が、一時的に潤い、肌の調子が心地もよくなったかのように感じます。
しかし、それだけで本当に根本からの肌の改善は可能なのでしょうか??
と書かれていますが
この方は普通の化粧品と真のドクターズコスメとをどうやって見分けるんでしょうね。
しかも化粧品の中身の事も分からないのに
市販のドクターズコスメは潤いを与えているだけだと。
まぁ、その実結構当たっていますが(笑)
この後は、とりつかれたかのようにビタミンA配合の化粧品を推奨しているのですが
実はビタミンAは大変酸化され易い素材で
有効性が期待できる量までに化粧品に配合すると、安定性が問題になります。
つまり、軟膏剤のような剤型でなければ有効性は訴求できないというのが
この世界の半ば常識となっています。
という事は
市場で有効的なビタミンAアイテムを探そうとするなら
いわゆるアメリカのコスメシューティカルに該当する、処方箋製剤という事になる訳です。
この方は、エステ事業からスタートしてトータルビューティアドバイス会社として結構な企業に成長させていますが
実に内容は希薄と言えます。
「プロの目で見る本当に結果の出るコスメとは・・・」等と講釈するのなら
もう少しプロらしい事を書いて欲しいもんですね。
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で、最後はこういった経歴の方の登場です。
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――1983
米国系訪問販売化粧品/エイボン社:ビューティートレーナー
――1995
仏系有名香水・化粧品/ゲラン社:エステティックトレーナー
(パリにてエステティックディプロマ取得・帝国ホテル勤務)
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輝かしい経歴ですね。
にも関わらず、HP上にこんな事を書いていらっしゃいます。
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一言で言うなら、肌につける化粧品を「イオン活性水」と一緒に使って水分を深く浸透させ
化粧品の持つ化学的な害から肌を守り、化粧品の効果が倍増、若返りも期待できる美容法です。
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いきなり喉仏に血管が浮かんばかりに、水の有効性のアピールで始まりますが
一言で言おうが二言で言おうが
前号までをお読みになった皆さんはこのいい加減さはもうお分かりですね。
おまけに水は、化粧品の化学的な害から守って下さるそうで。
どうやって守るのか聞いてみたいもんです。
それにしても・・・
こうしてアピールのために経歴を公表するのはいいですが
引退者にこんな適当なスキンケア理論をぶち上げられた日には
ゲランさんもいい迷惑ってものでしょうね。
え?
ゲランといえば、もう一人有名なのがいるよ、って?
はい、ではその方のお話は来週にとっておきましょうね。
来週は、チ○さんのご登場です。