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化粧品展示会へのユーザー潜入!?レポート(FILE No.052)

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◆◆FILE No.052 / 2007年5月配信◆◆

化粧品展示会へのユーザー潜入!?レポート

パシフィコ横浜にて開催された2年に一度の美容業界最大のイベント「CITE JAPAN 2007」へ
コスメティックアカデミーの受講者をご案内してきましたので、
今回は、そのレポートということにいたします。


まず初めにこのイベントというか、展示会ですが
主な出展者は
化粧品に使われる素材を作っているメーカーで
化粧品製造会社向けに原料を提供しているメーカーです。
油から界面活性剤、植物エキスにいたるまで
さまざまな素材を扱っているメーカーが
勢ぞろいしています。

という事は
それを見に会場に足を運んでいる人たちは
日ごろ化粧品を研究開発
もしくは企画しているそうそうたる面々です。

そのメーカーは大手から中小まで多岐にわたり
一般の方々にとっては
この人たちが日本の最先端コスメの研究をしているんだなぁ・・・
といった感じだったかと思います。

他に出展している会社としては
化粧品を作るための特殊な機械や装置メーカー
製造工場を持たない中小のメーカーさんが
コスメを製造してもらっている
受託専門のメーカーなどです。

ユーザーさんが驚くところでは
受託製造会社としてカネボウさんが出展していたり
資生堂・花王あたりの大手化粧品メーカーさんが
原料の出展をしています。

*

さて、前置きが長くなりましたが
レポートに入りましょう。

一昨年は
ファンケルに代表される
水があっても使えるクレンジングオイルの
それに使われる新しい界面活性剤が
話題を占めていました。

これをキッカケに
大手さんをはじめ各社からこぞって
機能性の高いリキッド系(水系)クレンジングが
市場をにぎわすようになりましたね。

では今年の目玉はなんだったのでしょう。

実は残念ながら
そんなに目新しい素材は見当たりませんでした。

ただ傾向として大変めだったのは
やはりアンチエイジング系の有効成分でしょうか。

最近はアンチエイジングものも
皮膚細胞の形成をつかさどる
遺伝子情報や伝達物質・レセプター・酵素など
こうした生体レベルでの過程になんらかの作用を与え
そして細胞の老化をコントロールするといった
非常に高度なレベルでの研究が進んでいるようです。

それが最近特に話題性の高い
「ペプチド」といった成分です。

例えば気になる豊麗線(ほうれいせん)と呼ばれる表情ジワ
これに対する効果の場合
表情に表れる皮膚の緊張をつかさどるレセプター因子に作用し
皮膚にシワがよらないように働きかけるというしくみです。

こうしたペプチドの類いは多数出展されていて
「トリペプチド」
「ヘキサペプチド」
「オリゴペプチド」
などといった成分で名称がキーワードになっています。

他にも
同様の効果をもつ植物エキスも
多く出展されていたようです。

その他でめだったところでは
やはり昨今毛穴の悩みが多いためか
毛穴を目立たなくするため
毛穴周りの皮膚の隆起を
生理的におさえる成分などが研究され
単に物理的に毛穴をひきしめたり
クリアにするだけでないレベルに
開発が進んできています。

*

受託製造会社の最近の動きとしては
冒頭に書いたカネボウをはじめ
コーセーや資生堂などの大手ブランドメーカーも
別会社を使って
他メーカーの下請けを行うといった動きが目立ってきました。

改めて今回の化粧品産業技術展を振り返ってみると
素材面でも効果面においても
化粧品も、医薬品レベルの有効性
そして品質が求められる時代になってきていると
実感されたイベントでした。

また追々新しい情報が得られ次第
このメルマガで取り上げていく事にしましょう。

最後に
下記が今回のイベント会場前で撮った
コスメティックアカデミー受講者の潜入の模様です。


<2021年7月20日 追記>

CITE JAPANは、化粧品産業において有用且つ最新の素材・技術・サービスに関連する展示と技術発表を通じて、有意義な情報交換の場を提供し、化粧品産業の発展に寄与していくという趣旨のイベントで、「化粧品をつくる」お仕事の人のための展示会で、2年毎に開催されています。

今年は、節目となる第10回目の開催で、2021年5月にコロナ対策をしつつ、無事終了しています。

なお、次回は、2023年5月17日(水)~19日(金)の日程で、パシフィコ横浜にて開催予定です。

https://www.citejapan.info/

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