ビークラボ株式会社のサイトはこちら

シリコン?シリコーン??その1(FILE No.025)

メルマガアーカイブ

美里康人

2006年にスタートしたメールマガジンのアーカイブページ。
『コスメの真実・裏側』は、このメルマガがきっかけで出版された書籍でした。

◆◆FILE No.025 / 2006年10月配信◆◆

シリコン?シリコーン??その1

前回、日焼け止めのお話をしましたので
このほとんどの商品に使われるシリコンについて
今回は触れてみましょう。

日焼け止めをはじめ、
化粧品業界においてこのシリコンは
なくてはならない素材になりました。
今では様々な種類のシリコンが存在し
網羅するとほとんどの化粧品に配合されているといっても
過言ではないでしょう。

反面、一部の自然派化粧品愛好家の方々の間では
合成素材として扱われて、相変わらず非難を浴びるシーンを多くみかけます。
中には、「シリコンはポリマーだから」という屈折した理由で
頭から批判する方もおられるのが現状です。

では、本当にシリコンは避けるべき危険性を持つ素材なのでしょうか?
それを考えるには
シリコンとはどういったものなのかを知る必要があります。
このメルマガを継続して購読頂いている方々は
既にこうして一つ一つ素材に対する理解をしていく事で
最終的な判断とするセオリーは、身に付いていますね。
怪しい情報にも耳を傾ける事は大切ですが
最後は自分で判断するための材料をきちんと揃えて
その是非を判断していきましょう。


さて、まずはシリコンとは何者なのか
分かりやすく説明していきます。

実は、本来シリコンという呼び名は正しくありません。
シリコンというのはケイ酸(Si)の事で
その結晶物がシリコンと呼ばれて
半導体技術や液晶に使われているわけです。
そう、アメリカの半導体技術企業が集積された地域”シリコンバレー”は
この名からの由来ですね。

ケイ酸は
石などに代表されるように地中に大量に存在し
天然の素材です。
そして、これに苛性ソーダを反応させる事で
ガラスができます。

では化粧品に使われるシリコンとはどういったものかというと
実は正確には「シリコーン」と呼ばれるのですが
シリコンと全く無関係ではなく
シリコン(Si)と酸素(O)を反応させてポリマー状にたくさん繋がったものが
基本的なシリコーンと呼ばれています。

自然派化粧品愛好者の方々が
シリコンはポリマーだと述べるのは、こうした理由によるものです。

そしてもっとも初期に開発された基本的な形のものは
化粧品表示名称でいうところの「ジメチコン」
メチル基がくっついた「メチルポリシロキサン」という汎用名を持つものです。

ここまでで気付いた方もおられるかもしれませんが
という事は実はシリコーンは化学的に処理されて合成されていますが
ケイ酸からできていますので
天然由来という事になるんですね。
”天然系界面活性剤”と言われる考え方と、さほど意味合いは変わりません。

では、なぜシリコンが化粧品に必要なのか、説明していきましょう。
それには、4つの理由があります。

化粧品にシリコンが使われる理由
  1. 生理的に全く不活性であるため、生体に対しての安全性が非常に高い。
  2. 構造が単純なので、化学的に非常に安定である。
  3. 無機物のポリマーであるため、他の物質に影響を受けない。
  4. 非常に高レベルな撥水性を有する。

特に特筆すべきは1.と4.で
まずは人に対して一切の影響を及ぼさない事が
この素材の重要なポイントとなります。
美容整形においてシリコンバッグといった呼び名で
生体内にこれを埋め込む事で活用されているのは
この理由がもっとも重要な点だからですね。
異物を体内に長年入れておくというのは
人体にとってもっとも危険な事であるのは言うまでもなく
その安全性の確証は語るべくもありません。

ところが、アメリカの消費者団体が発端となり
昨今シリコンの発がん性が取りざたされています。
これは、乳ガンに侵された女性の中に
美容整形でシリコンを体内に埋め込んでいたほんの数名の女性がいた事が
発端となったためです。

この問題が起きて後
現在も未だその関係性が解明されていませんが
例え一件でも解明されない事があるとつつかれるのが医療の業界。
全世界において美容整形で使用され
未だにシリコンが原因でガンが発見されたという事例は皆無にも関わらず
この一件の証明できない事を理由に排除しようという団体の情けない活動が
波紋を世界に広げてしまっているという事実です。

実は
本来、どう転んでもこのガンの事例は偶然の一致として認知されるべき問題で
消費者側の権利としてPL法(製造者責任法)という法律がある限り
それを企業が口にできない現実が
まかり通るアメリカらしい事例と言えそうですね。

化学的には
構造的に全く無機質の分子から構成されているのは明らかで
こうした発がん性の可能性が限りなくゼロに近い事は
化学屋であれば理解は容易なはずなんですね。

次回は、続いてシリコーンの化粧品への用途について
説明していきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です