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日焼け止めがお肌に合わない、本当の理由(FILE No.024)

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◆◆FILE No.024 / 2006年10月配信◆◆

日焼け止めがお肌に合わない、本当の理由

さて、日焼け止めがお肌に合わないで困っているという声は、よく耳にするお話です。
では、なぜ日焼け止めでトラブルを招くケースが多いのでしょうか?
きっと「紫外線吸収剤が・・・」
と思いこんでおられる方も多いのでは?

今回は、その本当のところを掘り下げてみましょう。

*

日焼け止めと一言で言っても、各社多様の商品が発売されています。
しかしながら
日焼け止めという商品は機能性コスメの一つであるために
やはりその機能を果たすための処方の基本型というものが存在します。

そこでまずその果たすべき基本機能を整理しましょう。

日焼け止めの基本機能
  1. 紫外線をカットする事。
  2. 時間とともに機能を損ねないよう、汗や水で流れてしまわない耐水性をもたせる事。
  3. 成分が皮膚内に浸透して、紫外線カット効果を失わない事。
  4. 紫外線により、配合成分が化学変化を起さないよう考慮されている事。

以上の4点を最低限度クリアしない事には
日焼け止めアイテムとして
その機能を果たせない事になります。

では、どういった素材がこのそれぞれの機能を担っているのでしょうか。
以下にまとめてみました。

紫外線カット効果紫外線吸収剤・紫外線遮蔽剤
耐水性・皮膚浸透阻害各種シリコン
紫外線遮蔽成分コーティング剤シリカ・ステアリン酸Alなど

つまり、基本的にこれらの素材のどれかが選択されて製剤化されていなければ
その機能を満たす事はできない事になります。

一般的に、紫外線吸収剤が配合されたタイプは
紫外線吸収剤・シリコン・界面活性剤・水で骨格を形成し
その他の成分でテクスチュアや保湿感の調整をする事になります。

紫外線吸収剤としては
全成分表示で「オキシベンゾン-○」(○内は数字)
「○○メトキシケイ皮○○」(○内はカタカナ)が主に使われ
主だったシリコンとしては
「シクロメチコン」「ジメチコン」「トリメチルシロキシケイ酸」などが使われています。

一方、ノンケミと言われる紫外線吸収剤フリーのタイプは
紫外線遮蔽剤として「酸化チタン」「酸化亜鉛」などが主に配合され
やはりシリコンで耐水性を持たせています。

また、最近はさらにレジャー向けに耐水性を持たせるため
コーティング剤として歯磨きなどにもよく使われる
「パーフルオロ○○○」といったフッソ系の素材も使用される事があります。

*

では
これらの骨格成分として頻繁に使われる成分の中で
皮膚トラブルを招く可能性のある成分とは一体どれなのでしょうか。

一般的には、紫外線吸収剤が・・・とよく言われます。
しかしながら
最近の市販商品では紫外線吸収剤を多量に配合されているケースは大変少なく
かなりの割合が紫外線吸収剤フリーの処方となっています。
であるなら、一体何がトラブルを招くのでしょうか。

それ以外で共通成分として一番に挙げられるのは
シリコンという事になります。

確かに一般消費者の中では
誰が言い出したのか、シリコンを「ポリマー」と誤解釈して
悪の根源としてヤリ玉にあげているのをよくみかけます。
しかしながら
シリコンは整形手術の際の充填剤として体内に注入される位安全な素材なのですから
これが皮膚トラブルを招く事はあり得ません。

実は
ノンケミとして紫外線吸収剤を使わないために代りに使われている
紫外線遮蔽剤としての酸化チタンや酸化亜鉛などの粉成分が、
物理的に毛穴に詰まることで皮膚トラブルを招く事が大変多い事は
意外と知られていない事実です。

特に昨今は
塗布したお肌が白くならないように
より透明に近い微粒子化された酸化チタンの使用が増え
さらに毛穴への詰まりを誘発していると考えられます。

こうなると
果たして紫外線吸収剤が良いのか
紫外線遮蔽剤が良いのか
非常に悩ましい究極の選択という事になりますね。
それを解決しようと昨今ニーズが増えてきているのが
紫外線吸収剤がお肌に触れないように技術を駆使して開発された
カプセル化した紫外線吸収剤です。

これは、紫外線ブロック能が確実な紫外線吸収剤を
透明なカプセルに包んでお肌に触れないようにし
お肌への影響を皆無にしようという
新しい試みの素材です。
残念ながら
まだまだ素材の価格が高価なために
市販品で採用されているケースは少ないですが
今後の新しい可能性という事ができます。

*

最後になりましたが
「自然派」「天然系」と謳われるチープなメーカーの中に
ここまで書いてきた日焼け止め処方の基本型からは
外れた商品が一部に存在します。

例えば
石鹸で落とせると謳われてシリコンが配合されていない商品や
天然素材のみでシア脂などが紫外線を吸収すると
アピールしている商品などが存在します。

しかしながら、上でも触れたように
日焼け止めとしての機能をしっかりと果たすには
現状の化粧品技術では
冒頭に書いた基本型を必ず守る必要がありますので
必ず機能が劣る、もしくは全くないと考えなければなりません。
こうしたまがい物商品に効果を期待して日光を浴び
結果的に紫外線によって日焼けをしてしてまい
真皮のDNA因子に損傷を受けてしまうと
結局はシミ・シワという結果となって加齢後に自分のお肌に返ってくる事を
決して忘れてはなりません。

世界レベルで新しい素材が開発されない限りは
この課題はクリアできないと認識すべきです。

紫外線吸収剤、そして紫外線遮蔽剤と
それぞれにお肌に対して多少のマイナス面を持っていますが
それぞれに合う合わないは個々人の肌質によって違いますので
”ケミ””ノンケミ”と固定概念を持たずに
どちらもきちんと自分のお肌で確認して
選択して頂きたいと思います。

ヨーロッパでは
赤ちゃんの頃から紫外線ブロックを心がけようと
政府が推奨している時代になっています。

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