美里康人
♪金銀パール、プレゼント♪
今週は非常につまらない記事ですが、最近は昭和ブームでもありますので、こんな時代もあったんだ・・・という感じでお読み頂ければと思います。
今回は化粧品とは関係のない洗剤のお話をしますが、洗剤の中でもさらに洗濯用洗剤の話題です。
本来なら洗濯洗剤も様々な歴史背景がありまして、洗浄剤の解説じみたお話にすべきなのかもしれませんが、そんなお話もあまりおもしろくもありませんし、昭和の時代にあった今ではあり得ないCMのお話などとりあげてみようと思います。
この記事の目次
洗濯機の進歩
洗濯用洗剤といえば洗濯機の進化とリンクしており、機械の進歩によって洗剤も変化をしてきています。
そういう意味では、今や洗濯をするのに粉の洗剤を使っている方はほとんどおられないことでしょう。
お若い方々なら、存在すらご存知ないかもしれませんね。
そう、昭和の時代の洗濯用洗剤は、粉の洗剤が主流だったんですね。
この粉の洗剤、あるタイプの洗濯機が進化したことで一気に世の中に広まりました。
1960年ですから、まさに私がまだ幼少の頃のことですが、こちらも今ではご存知ない方も多い位の、「二槽式洗濯機」なるものです。
今もまだ販売されています。
■マクスゼン株式会社
https://maxzen.jp/product/jw80ks01/
ご存知ない方のために簡単に説明すると、洗濯をするための槽と脱水をするための槽が分かれている、二槽式の洗濯機ということですね。
こちらの広告のように、将来は節水の時代が進み、行程が分かれていることで再び脚光を浴びるかもしれませんね。
まぁ、それはさておきこの洗濯機が開発されたことで洗濯が非常にラクになり、一気に洗濯用洗剤が世に広まっていったというわけです。
ちなみにこれが開発される前の洗濯機といえば、単に洗濯物がグルグル回って洗う機能しか付いていなくて、横に2本のローラーがついていてそれに洗濯物を挟んでハンドルを回して水分を搾り取るといった、機械的な方法で脱水するしかありませんでした。
洗濯用洗剤の販売競争
こうして当時としては大変便利になった洗濯機が現れ、さすがにもう手で衣服を洗う方はほとんどおられなくなり、一気に選択用の洗剤が世に広がっていきます。
そうなると当然起きてくるのが、洗剤の販売競争。
落ちが良いものや、香りが良いもの、そして使用量が少しでも少なくて済むものと、そのメーカーの開発競争はすさまじいものでした。
とはいえ、なにぶんにも一度に入れる洗剤の量はハンパなく、平均して150gくらいですから、お米を計る1合カップくらいは余裕で使う時代。
そのため、1ヶ月分くらいを販売しようとすると販売されている箱もやたら大きく、ザっと計算して頂いてもお分かりの通り、なんと4kgといった重さの大きな箱がスーパーにズラっと並んでいました。
なんだか、今思えばその光景だけでも壮観な感じですね。
そんな過渡競争の時代、販売戦争に勝つためにこんな手段をとられたメーカーさんがありましたよ。
賞品入り洗剤
そんな時代に、なんと賞品が入った洗濯洗剤があったのです。
51年間の間続いてきて、現在中学3年生の子供さんが生まれた頃までまだ存在していました。
こちら。
なんと、“金・銀・パール”をプレゼントと、大きく書いてありますね。
洗濯用洗剤を買うと賞品に貴金属が当たるなんて、ちょっと驚きですね。
しかも、ハガキを送って抽選・・・といったプレゼントではありません。
この中にアタリが入っているというのですから、二重の驚き。
このTVCMは、頭に残っている方も多いことでしょう。
こちらがそのCMのYouTube。
■1979年 ブルーダイヤCM(ライオン社)
※映像が再生されます。
https://www.youtube.com/watch?v=uGnOu23S6BE
実際に当選者は、51年間で2万7千人もおられたそうです。
しかも安物ではなく、真珠のネックレスはきちんとしたブランド田崎真珠さんのものだったそうです。
--え?
--粉洗剤の中に貴金属がそのまま入っていたの?
当時はそう思った方も多いようです。
私も含め・・・ですが(汗)
いえいえ、こういう感じでラッキーカードが洗剤の中に混ざっていたそうです。
とはいえ、粉洗剤の中にこんなカードが入っているというだけでも、なんだか昭和な感じがしてユニークと言えますね。
化粧品の世界でもこういったサービスを実施するメーカーさん、現れないものでしょうかね。
今週はここまでですが、上のYouTubeを何度も視聴すると「♪金銀パール、プレゼント♪」というフレーズが頭の中にすり込まれますので、ご注意あれ(笑)
今回はバカバカしい話題で申し訳ありませんでした。
ではまた次週。
by.美里 康人