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クレンジングはメイクアイテムを見極めて~その2

クレンジングを見極める

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美里康人

メイクは形態にバリエーションが増えていて
悩ましいアイテムも

何年ぶりかで、手のケガで記事を一週間飛ばしてしまいました。
なんとかキーを打てるところまで回復しましたので、続けさせて頂きます。
連載記事でしたのに、本当に申し訳ありませんでした。

早速ですが、今回は続きになります。
2回目の今回も、メイクの見極め術の続き。
では早速、解説。

アイブロウ

アイブロウといえば、以前ならペンシル一択でした。
私達の業界言葉で言えば、「鉛筆」
ところが今は、リキッドペンシルといったタイプも出てきており、非常に判断も難しくなっています。
他にも、最近はパレットタイプも見掛けるようになり、バリエーションは複雑化しています。
また、ペンシル(鉛筆)も昔と違った製剤の成型モノもあったりで、落とすのに知っておくと良い情報もあります。

リキッドペンシルタイプやパレットタイプはアイライナーと中身は共通しているケースが多いため、この項は「鉛筆タイプ」に絞って解説していきましょう。

さて、昔からの「鉛筆」といえば、着色剤を練り込んだワックスオイルを冷やして固めたタイプがオーソドックスでした。
鉛筆というよりも、クレヨンと言った方が中身もより近いと言えます。
そのため比較的クレンジング力は必要とせず、お湯を使えば洗顔でも落とせるレベルと考えれば良いですね。

「モクロウ」「キャンデリラロウ」「カルナウバロウ」といった「~ロウ」のついた成分が前の方の成分のキーワード。
「水添野菜油」といったロウで作られた製品もあります。
合成系ワックスならば、「マイクロクリスタリンワックス」などがよく見られます。

ただし、最近の鉛筆はシリコーン材料の技術を活かしたペンシルも出ており、これは少々事情が異なります
さすがに洗顔ごときでは落とすことは難しく、オイル系クレンジングでないと不十分と考えて頂いて良いでしょう。
全成分をみればそれはすぐに判断でき、コツはこれになります。

 ・トリメチルシロキシケイ酸
 ・シクロメチコン

このいずれかが前から3番目くらいまでに含まれていると、間違いありません。
耐水性に拘りたい方は、オイル系クレンジングを使うことを前提に、これをキーワードに探されると良いですね。

【POINT】
鉛筆は、「~ロウ」と「~シロキシケイ酸」で見分けるのがコツ

アイライナー

意外と知られていないのが、マスカラと同様に製剤別に見極める必要があるのがこのメイクアイテム。
実はこのアイテムも、マスカラと同じく水性タイプ油性タイプが存在しています。
ただ、今は非常にフレキシブルな製品展開がされており、ペンシルタイプの中でも筆になっているのではなく「鉛筆タイプ」もありますので、これについては上のアイブロウと同じ設計になっていますので、同様の見分け方で判断して下さい。

また、中にはパクト状になっていてメイクブラシなどで塗布するタイプもあります。
これについても、製品をみられてお分かりの通りファンデーションの「プレスドパウダー」と同じ設計ですので、前回の記事のそちらを参考にして下さいね。

ちなみに「プレスト」とおっしゃる方がたまにおられますが、これは間違いで「プレスド」ですね。
製品名にもしこれがあったとしたら、わざとなのか、それとも・・・モゴモゴ。
語源は”粉をプレスして固めた“という動詞から来ている名称ですので、”プレスド“です。

さて本題に戻りますが、ペンシルタイプになっていて筆ペンのようにラインを引くタイプが、ライナーのかなりの市場を占めています
アイブロウのところでも書きましたが、非常に使い勝手が良いのでアイブロウにもこのタイプが多くなってきています。
なので、筆ペンタイプのメイクアイテムがこの製剤と考えて頂ければ、間違うことはありません。
そして先に触れたように、この中にも水性タイプ油性タイプがあり、それによって必要なクレンジングの性能も変わってきますので、見極めが必要です。
もう何度も説明してきていますが、「ウォータープルーフ」という言葉だけでここを見分けてはいけませんよ。
今の水性樹脂の技術は乾けば簡単に水には流れませんので、水性タイプでも十分に耐水性があってウォタープルーフ性能がありますので、この製品説明だけで判断してはいけません。
なので、成分を見て見分けます。

【POINT-1】
「ウォータープルーフ」や「ラスティング」の言葉だけで見分けるべからず

水性タイプ

はい、水性タイプは簡単。
成分の一番前が「水」になっているかどうかで簡単に判断できます。
さらに精度を高めるには、「~~ポリマー」「~~コポリマー」がその後に同時に含まれていれば、これで確定です。
さらに、そのポリマー名が「~~アクリ~~」となっていればアクリル系の水性樹脂ですので、これでもう間違うことはありません。

こちらはノンオイルのリキッドクレンジングやジェルクレンジングで落とせますし、むしろクレンジングオイルやバームといったオイル系クレンジングの方が、落としにくいと言えます。
オイル系はスルスルっとクレンジングに溶け込んでいかないので、よく観察していると分かります。
また、Wクレンジング不要の製品はここでしっかり落としておかないといけませんが、そうでなければその後の洗顔でしっかりと落とすことができます。

というわけで油性タイプはこれ以外ということになるので、これだけで判断は十分といえば十分なのですが、さらにもうひとつ見分けておきたい分類があります。

それはシリコーンタイプと普通の油性タイプです。
以下の成分名で見分けがつきます。

シリコーンタイプ

 ・トリメチルシロキシケイ酸
 ・メチルトリメチコン
 ・シクロペンタシロキサン

これらが前から1~2番目に並んでいると、このタイプになります。

 --ジメチコンもシリコーンだろ!

こういった声も聞かれますが、ジメチコンは乾かないシリコーンですので、前から1・2番目にくることはほとんどないと思って頂いて良いでしょう。
このタイプについては、オイル系クレンジングでないと落ちないと思って頂いてほぼ間違いありません
ノンオイルのクレンジング剤をお使いの方は、きちんと落とせているかしっかり確認してみて下さいね。

【POINT-2】
シリコーンタイプと見極められたら、オイル系クレンジングで

それ以外の油性タイプ

これは、大抵が乾いてくれることから以下のオイル成分が主剤になっていますが

 ・イソドデカン
 ・トリオクタノイン

ただこれに関しては、オーガニックといった特殊なカテゴリーの製品などもありますので、様々なオイル成分を使っていることがあるためにこれに限定されません。
なので、水性タイプ・シリコーンタイプに該当しない製品はこちらと思って頂ければ間違うことはないでしょう。

こちらのタイプは、落とすことが可能な優れたノンオイルのクレンジング製品もありますが、オイル系クレンジングをお使いになるのがベターと言えるでしょうか。
ノンオイルに拘りの方は、メイク残りを一度確認されてみることをオススメします。
もしもきちんと落ちるクレンジングをみつけることができたら、なかなか良いノンオイルクレンジングと言えますね。

口紅・リップスティック

コロナ禍でリップメイクは影を潜めてしまいましたが、これをスルーするわけにはいきませんね。
ただ、このアイテムについては非常に悩ましく、他のメイクアイテムのように成分名でどのクレンジングを使うかを決められる材料を提供するのが難しいと思います。

というのも、もともとが水が含まれていない固形のオイルで設計されていることから、シリコーン素材が少ししか配合されていなくてもロングラスティングな製品もありますし、リップアイテムに使われているシリコーン成分も多岐に渡りますので、こちらで成分をあげて簡単に見極め方を説明するのは困難です。(これだけで一記事が必要)
曖昧な見極め方は記事にしたくありませんので、お使いのクレンジングがしっかりリップアイテムに対応できているかどうか、見極め術を身につけて頂きたいと思います。

他のメイクアイテムと異なって口紅に関しては着色料が多い製品ですので、クレンジング・洗顔後にクレンジングオイルをコットンに含ませ、よーくふき取ってみて残存がないか確認してみれば、簡単に判断が可能です。
長々と書かれためんどくさい成分名を覚え、それでも曖昧な解説になるよりも、結果的にこの方法が手っ取り早いと思います。
以前の記事で、私達技術者も行っているクレンジングの性能を判断する方法を解説していますので、ご参考にされて下さいね。

ちなみに、唇の保湿や保護に使用するリップスティックは、シリコーン材料が使われていない製品がほとんどですので、特にオイル系クレンジングを使わなくても落とせると考えて頂いて構わないと思います。

まぁ、中にはこれも落とせないクレンジングもあるかもしれませんが・・・。
そこまで質のよろしくないクレンジング製品まで、責任持てません(笑)

ということで、ここまで2回に渡ってメイクアイテム毎に成分をみてどんなクレンジングを選べば良いか、参考にして頂ける解説をしてまいりました。
とはいえ、該当しないレアな製品も市場にはあるかもしれません。
完璧とは言えないそこは、何卒ご容赦頂ければと思います。
すいません・・・。

さて最終回の次回は、一方のクレンジングを成分から見極める方法を簡単に解説していきます。
こちらも非常に多岐に渡る製品が市場にありますので、不十分かもしれませんがなんらかの指標になればと思います。
そんなわけで、次回もよろしくお願い致します。

by.美里 康人

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