関東は寒気が押し寄せ
一気に冬を迎えた感がありますね。
で、風邪の症状を訴える方も増えています。
皆様、体調は万全にされておられますか?
ならばホットな記事を・・・と言いたいところなのに
もうホットな話題でもないのですが
アメニティコスメがとんでもないことになっているのは
もう皆さんもご存知かもしれません。
アメニティといえば
ホテルや旅館などに置かれている化粧品類や
スパ施設やスーパー銭湯に常備されている
シャンプー・コンディショナーの類い
他にはスポーツクラブなどのシャワー施設などにも
必ず設置されていますね。
つまりは、こういったケアアイテムは
いちいち持っていかなくてもよいサービス
ということ。
今や宿泊施設にこういったアメニティを
持参することはまずないでしょう。
そして、かの資生堂さんが
今年になってこの世界から全て撤退してしまったことで
アメニティコスメが一気に
供給不足に陥ってしまっているという事態です。
普段、あまり意識していなかった自分は
「ん???」
という感じだったのですが
確かに思い返してみれば
あちこちで見掛けたように思います。
入浴施設に置かれているのは業務用サイズなので
中小のメーカーさんもたくさん入り込んでいますが
一回分のアメニティコスメが、大きな問題。
実は、特に男性向けは顕著であることも
フと思い出しました。
私の年代以前の世代の方々は
VOー5だのアウスレーゼだのといったブランドで
整髪料が常備されているのが当たり前でした。
これに加えて
アフターシェーブローションなんかも
揃えられていた記憶があります。
そう考えていくと資生堂さんは
意外とこの業界に深く関わっていたんだな…と
思えます。
では、なぜ供給不足で困るほどのことなのでしょうか?
よくよく考えてみるとこれは
理解できそうです。
ホテルなどのアメニティは
パウチ包装のサンプルのようなものが
今は用意されていますね。
つまりこれらは
無償に近いコストで施設側に
提供されていたのではないでしょうか。
なぜなら
商品のPRになるからです。
いわば、街頭で配るパウチサンプルを
ホテルに置くことで配れるわけです。
ここで疑問に感じる方もおられるでしょう。
「なら、どこのメーカーさんもやればいいのでは?」
いえいえ、考えてもみて下さい。
凄い数の宿泊施設があるわけですから
それだけの数を揃えられるか?という話ですね。
しかも毎日消費されていきますし
なおかつ、メーカーさんとしては
「すいません…もう無償で用意した分はなくなりました。」
なんてわけにはいきません。
永遠に収めていかないといけませんから
宣伝用のサンプルという考え方では成り立ちません。
かといって資生堂さんはこれまで
それできちんとまかなってこられたので
他社さんもこの規模の同じことを
やれなくてはなりません。
まさか今さら
「ひとつ、100円です。」
なんてわけにはいきません
よね。
この資生堂さんのサービス態勢が
今になって大きく影を落としているという事態です。
販促用のサンプルを永遠に供給できるメーカーさんなんて
ごくごく一部ということが分かります。
ということで、ポーラさんが手を上げたそうですが
やはり供給不足に陥っているとのこと。
しかも、全く儲かりません。
だって、ポーラさんで店販で購入可能なコスメブランドといえば
せいぜい知名度が高いのは「BA」くらい(…失礼;)
あのような高付加価値の高級コスメが
PRをしたからとホイホイ売れるわけもなく
対費用効果的にも
サンプルってわけにはいきませんよね(苦笑)
今後どうなっていくのか
業界の同行は読めませんが
とりあえず入浴施設に常備されている
シャンプー・リンスといったトイレタリーアイテムは
容量も多いのでまだ利益もなんとか出ることから
小さな業務用を供給するメーカーさんが頑張っていますが
ホテルアメニティに関しては
なかなか手をあげる工場さんも
現れないようです。
まぁ、よくよく考えてみればホテル側も
コストを掛けずに顧客サービスを満たそうなんて…。
さらには私たち消費者側も
自分が使うコスメくらいは
持ち歩くべき…と
また、もしくは
持参してないのならば
お金を払って購入するべき…と
ECOやゴミ問題と関係づけて提唱される声も
一部に見受けます。
確かに日本の「おもてなし文化」に
今の日本人は甘えすぎているところも
あるのかもしれませんね。
生活習慣の中の「当たり前と思う感覚」は
時に見直す必要があると
思わぬところで考えさせられる機会を与えてくれました。
では、また。
by.美里 康人
(2019年12月02日 09時09分20秒 makiさんより頂いたコメント)
そうなんですねー
ホテルのアメニティ、普段使わないものが試せたりして
結構好きでした
残念ですが仕方ないんですかね
(2019年12月02日 12時22分38秒 返信)
makiさんへ
書き込み、ありがとうございます。
とはいえ、なくなりはしないでしょうね。
考えようによっては、商機のチャンスでもありますし。
例えば、専用ブランドを立ち上げて、OEM工場各社さんに協力をあおぐだとか。