「ビタミンC誘導体の総括 2011年版 その1」の続きになります。
現在、油溶性ビタミンCとして
市場に出ているのは
この「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」のみになります。
でも、この油溶性ビタミンCが
長年の苦労を経て
ようやく美白有効成分として
厚生労働省に認可されたのにも関わらず
いまひとつ市場導入の機会を得られないのは
これから書く新規の水溶性ビタミンC誘導体が
ここ数年で一気に市場拡散した事によるもの
という気がします。
■パルミチン酸アスコルビン酸3Na
いわゆる「アプレシエ」(APPS)と呼ばれる素材で
この名前は原料の開発メーカーである
昭和電工が原料の販売名称として
付与しているものです。
昨今では
一般消費者にまでこの名称が認知され
手作りコスメの材料としても
一般消費者の手元にまで届いているようです。
ちょいとここでお話が逸れますが
この市場の状況に対して
昭和電工いわく
元来、化粧品用の原料として生産されているものなので
「化粧品」としてではなく原料そのままが流通している事は
大変遺憾に思っている
との事。
確かにこれは
法的に認知されるべき事ではありませんし
なにより、消費者が誤った使い方をしたあげく
お肌に使用してトラブルが起きたとしたら・・・
つい先日の加水分解コムギの一件のように
原料メーカーまでメディアに名前が挙げられたら
企業としては一巻の終わり。
昭和電工といえば
石油化学原料の分野では大手の部類に入り
もちろん上場企業。
それが、楽天ショップなどで売られている
違法販売のたかが数g程度の事で
メディアで取り上げられるような事になれば
企業としてはとんでもない事。
そりゃ、販売規制をかけて当然ですな。
昭和電工さん
リスクアセスメントをしっかりとしておかないと
肝心の化粧品メーカーさんから
ソッポを向かれるだけでなく
企業としての危機にさらされないよう
今のうちに手を打たれる事をオススメします(笑)
と、本題が逸れてしまいましたね(苦笑)
お話を戻しましょう。
と思ったら、余談で行数を重ねてしまいましたので
この続きはまた明日に^^;
失礼しました。