さて、化粧品用原料がタイトになる理由について
述べていかないといけませんね。
ただ、今回のこのお話に関しては
本当にココだけのハナシにしておいて頂きたいところ
ん~、でもやっぱり消費者の皆さんに対しては
言いたいっ!!!
いや、言わなければっ!!!
と思ったので
書いてみる(笑)
* * *
一般的には、化粧品用原料の価格が異常高騰したり
入手困難なタイト状態に陥るのは
天然由来の原料がほとんど。
以前にも書いたように、最近では
スクワラン・オリーブ油・ホホバ油・ヤシ油などなど。
で、これらが入手困難になる理由は
当然の事ながら天候不順など。
つまり、収穫が思うようにいかないから
というのが主だった理由。
しかし、ほとんどの場合は
これは表向きの理由なのです。
そこで、一昨年スクワランが異常高騰した時のお話を例にとってハナシを。
~~~
これは、たまたま私が
スクワランの原油を扱う輸入業者と知り合いだった事から
日本政府も知り得なかった実情のお話。(*注)
それは某国で原油を買い付けている業者から出てきた情報。
*注)なぜ政府が絡んでいるかというと、原油のスクワレンからスクワランに水添・精製している業者の大手のひとつに日本石油があり、石油の精製と関係があるため。
当時、輸入先である某国の買い付け業者に原油が全く入らず
なぜ入らないのかの調査が連日に渡って続いていました。
その頃精製業者である日本の企業は
タンクに備蓄してある在庫原油があったため
まぁ、これがなくなるまでには解決するだろうと
高を括っていました。
ところが
スクワレンの基となる肝油は深海サメから取れるもの。
この深海サメを捕っている業者から
このサメの漁獲量が極端に減ってしまった、との連絡が。
この情報が原油業者から日本の精製企業にまで流され
スクワランは漁獲量が激減し
入手困難になってしまった、という事になった訳。
しかしながら、よくよく考えてみると
この『捕れない』という説明はどこかおかしい。
サメの集団がいきなりどこかへ行ってしまう訳がないし
捕り過ぎて減っていくのなら
だんだんと減ってきて、価格も少しずつ上がってくるはず。
そこで漁場でサメを捕獲している漁業関係者に
直接事情を聴取しに行ったところ。
彼らの説明は
「もごもご・・・フニフニ・・・。」
「はっきりせいっ!(怒)」
と、きちんと説明を求めたら
最終的に辿りついたのが
マフィアの存在・・・。
結局、スクワラン事業はめっちゃ儲かると知り
漁場におけるサメの漁業権は全てマフィアが横取りした上で
この漁業権料を釣り上げる事で価格が高騰している、との事。
つまり
このおかげで漁業関係者はマフィアの許可なく捕獲に行けなくなり
漁業をストップさせられてしまったのだ。
・・・ヲイヲイ。
この一件で、某国からのスクワランは原油そのものが止められてしまい
タマ不足になった挙句、価格が2倍にもなってしまったという顛末。
こうした便乗商法を狙うバカはどこでにもいるもので
何もスクワランに限った事ではないのです。
オリーブ油・ホホバ油・・・。
これらにしたって、何年かに一度は必ず言われる高騰ハナシ。
表には出てきていないものの
きっと、同様のウラがあるんでしょうな(苦笑)
という事で、原料高騰の裏事情のお話をしましたが
その後の「スクワラン顛末記」として
ちょっとばかりおもしろい逸話があります。
その辺りを、この次に。