最近、医薬部外品の承認が
なかなか下りない事例が多発している。
色んなメーカーさんからの情報
および、化粧品工業会で業界の方々と懇談していると
必ずこの話題になる。
真実は不明だが
厚労省大臣が小宮山さんに代わってから厳しくなった
というウワサもチラホラ。
一般ユーザーの方が話が見えないと困るので
念のため『医薬部外品』とは
どういう段取りで商品化に至るのか
おおまかに説明しておくと。
まず、一般的な『化粧品』の場合は
商品の販売名と中身の処方さえ確定すれば
地方自治体、いわゆる都道府県の薬務課に
商品名を届け出さえすれば
翌日にでも商品の生産ができる事になる。
つまり
中身の処方や使われる成分などを開示し
お役所に申請する必要はないという訳。
対して医薬部外品はというと
化粧品とは違って処方や使われる原料
さらに成分に対する情報や有効成分の有効性
過去にその有効成分が使われた前例など
多量の資料を揃えて厚労省の審査機関あてに
書類を提出する必要がある。
加えて
提出したからといって
すぐに商品が作れるわけではなく
審査の結果は半年~1年待たないと
判定が下らない。
また『審査』という限りは
その判定は必ずしもOKとなるとは限らず
書類や内容に不備があった場合
許可とならないケースもある。
という訳で
書類手続き上、医薬部外品というのは化粧品とは全く事なり
かなり面倒であった事は確か。
* * *
で、話は元に戻るが
情報によると、一部の大手外資系ブランドが
厚労省に対してクレームをつけたとか
そりゃそうだわ。
過去の実例からすると
だいたい、厚労省に医薬部外品の承認申請書を提出して
半年から7~8か月もすると
承認が下りて商品化が可能になる。
普通は、それをみこして販売計画を立てる。
どんな商品でもそうだが
それだけで商品が作れるわけじゃない。
容器や箱などのデザインや設計
広告などの作り込みなど
商品化にあたっては
何か月もかかる準備が必要。
まさか、厚労省の承認が下りてから
そんな作業をしていたのでは
商品の企画から1年以上の期間を要する事になるので
メーカーとしては並行して
こうした商品化に向けた準備をしておきたいもの。
それが、7か月経っても8か月経っても先が読めないようでは
困るのは当たり前。
どうやら小宮山大臣には
誰かが鈴をつけないといけないらしい(笑)
まぁ、事の顛末は
女性の審査官が増えたから
というのもあるらしい。
地方自治体への化粧品の届け出も
薬務課に女性の審査官が配属されたりすると
「あちゃ・・・うるさくなるな。」
というのが通り相場。
良いのか悪いのか難しいところだが
物事を広いビジョンも踏まえ
見極めていかないといけない判断力は
女性はあまり得意な分野ではないそうな。
(細かいことまで気配りできるのはいいことだと思うけど・・・。)
いずれにしても
日本独自の制度である『医薬部外品』は
近い将来において廃止される可能性が高いので
承認を取っておくなら、今のうち
というところですな。