まだまだジメジメした梅雨は続き
今年(2019年)も例年並みに梅雨明けは
7月20日前後になるそうですね。
真っ青な空にジリジリとした暑さが恋しい
美里です。 こんにちは。
今回は、以前にメールマガジンを発行していた頃の記事を引っ張り出して
皆さんの参考になるような部分をピックアップしてみました。
これから幾度かに分けて、時流記事の合間合間に
著書に入れられなかったマル秘話を
抜き出してみようと思います。
え?
手抜きかよっ!って、ですか?
う~ん・・・・・・・・・;
でも、絶対に
へ~~
ほ~~~
ピンポン ピンポン!!
そんな内容ばかりだと思いますよ。
・・・と、思いますです、ハイ;
まぁ、今回はその1回目ということで
ヒマに明かしてお読み頂ければと思います。
ということで
例のメルマガ発行からもう10年になりますので
当時モテはやされていた美容家さんも
様変わりしています。
でもあらためて調べてみると
いえいえ、まだ現役でいらっしゃる方がおられた!
ゲランご出身で、その後はディオールも経由された
当時は記事で『チ~ズ!』と取り上げて頂いた方です。
現役でおられるので、まだ伏字にさせて頂いておきます(笑)
で、その当時の私の記事が以下です。
<以下原文ママ>
実はあの方の本もどんどん読み進めていくと
化粧品の中身の事をよく理解できていない事に気付きます。
それをいくつか紹介しておきます。
まずクレンジングについて
ご本の中で、オイルクレンジングを絶対に避けなさいといった
主張をされていますね。
で、クレンジングクリームがお勧めと。
まぁそれは考え方というか、好みというか
やりたいようにやれば良いという感じで読めば良いのですが
「もしもどうしても使いたいのであれば・・・」からの
くだりを読んでガッカリしてしまいました。
こうです。
—————————
クレンジングオイルをぬるま湯で薄めて乳化させ、それから使って下さい
—————————
いえ・・・クレンジングオイルは
油が製剤中にフリーで存在するからこそクレンジング力があるのであって
水と界面活性剤とで乳化してしまっては全く機能はゼロ・・・
でなければ、商品にわざわざ
「お風呂や濡れた手でのご使用はお避け下さい」
なんて書かないし。
一般的には、2%以上水が入ると機能は全く失せてしまいます。
覚えておくと、ためになりますよ。
ちなみに、最近は水が多少存在しても使える
クレンジングオイルが出てきましたね。
界面活性剤技術の進化です。
ある程度までなら水を可溶化できる界面活性剤の製剤化技術を使っているんですね。
その商品によってどの程度まで水があっても使えるかは様々ですが
目安としては白く濁ったらもうダメと思って頂くと間違いありません。
話が反れましたが・・・
チ~ズさん、もしもそうおっしゃるなら
クレンジングクリームも水で薄めて使ってみて頂きたいものです。
実はクリームでも同じで
水と再乳化した時点でクレンジング力はなくなります。
それとよく考えてみて頂きたい事は
オイルもクリームも実は内容成分的には
大差ないという事です。
クリームだから安心、油分が少ないなんていう事はありません。
確かに剤型中の油分は多少少ないのですが
結局はお肌に塗布して水で流せば水に流れるものだけ落ちて
オイル分が残る事になりますから同じ事なんですね。
しかも、界面活性剤の量はオイルよりも多いケースがあるので
オイルよりも安心なんて端的に考えると大きな間違いになってしまいます。
それに加えてこんな状態にも関わらず「洗顔はダメ!」なんてとんでもない。
洗い流して使用するための油分などに頼らず、一度はキレイに落としてから
自分のお好みの乳液やクリームで油分と水分を補うべきですね。
<ここまで>
いかがでしょうか。
これはこの方の著書に掛かれている
スキンケア法のアドバイスですので
まだこれを読んで実行される消費者さんがおられるかもしれません。
クレンジングオイルを水で薄めるなんて
絶対にしないで下さいね。
商品の中には、処方設計上で水をある程度可溶化可能な
クレンジングオイルもあるとは思いますが
それは全成分から私達でも見極めることはムリですし
消費者の皆さんが判断するのは至難の業です。
なので、やらないのがベストです。
また、この記事では取り上げませんでしたが
昨今では手作りコスメ感覚で
クレンジングクリームを水で薄めて乳液状にし
ミルククレンジングとして使うと安心して使えますよ、と
そんなアドバイスでアピールするエセ美容家さんもおられるようで。
これも絶対にお止めくださいね。
水で薄まった時点でメイクを落とす性能はゼロになりますので。
化粧品製剤技術的に言うと
「W/OエマルジョンのクリームがO/Wに転相した時点で、メイクとなじまなくなる」
ということです。
次回はこの方の美容理論の
他の指摘点について取り上げます。
ではでは。
by.美里 康人