さて、前回までに
化粧品原料が高騰して入手困難になる理由について
いわゆる『マフィア』が関わっているケースがある事を
書きました。
つまりは、価格操作ですね。
で、スクワランのケースは
その後におもしろい事になった顛末があります。
今日はそのお話。
* * *
深海サメがマフィアの手によって捕獲がコントロールされ
原油が入手困難になりました。
そのせいで日本の化粧品業界はパニックとなり
一時は業者間・メーカー間でも
取り合いの状況となりました。
加えて価格は倍近くにまで高騰。
おそらくマフィアはホクホクだった事でしょう。
ところが、です。
彼らは大事な事に気付いていなかったのですね。
そう。
スクワランは何も
サメからしか取れない訳じゃないのです。
その当時、オリーブ油から取れるスクワランは
「植物由来スクワラン」と呼ばれ
プレミアムなものとして化粧品に使われていました。
価格もお高く、サメ由来のものに比べ
1.5倍位の価格でした。
今の日本人ユーザーの現状としても
また、メーカー側の謳い文句としても
スクワランが動物由来である事には疑問があり
魚類のサメだから許されていた
唯一の動物性原料だった訳。
ホントなら、植物由来が望みなのは
当然の流れだったのです。
この化粧品業界の現実をマフィアが知らなかったのは
汚点というしかありません。
つまり
バカ(笑)
価格が2倍になったサメのスクワラン。
そして
1.5倍の価格のオリーブスクワラン。
さて、どっちっ!
いわずもがな・・・ですな。
表示名称が変わるわけでもなく
そのまんま切り替えができるのですから
中堅以下の化粧品会社は
ここぞとばかり根こそぎの入れ替え
早い話が、スクワランの大手ブランドを除き
「サメ」スクワランは誰も買わなくなった
という顛末。
2倍にも高騰したスクワランの在庫を抱えた精製会社さん
それは困った事でしょうな。
タマ不足になって
2倍でも買ってくれるはず・・・
と、思ったのですからね。
ざ~んねんでした。
今やサメスクワランは
ほぼ元の価格に戻りつつあり
在庫も潤沢だそうです。
なんだか
笑点の小噺のようなお笑い話で
幕となりました次第です。