今回はこのシリーズの最終回です。
前回も少し書きましたが
美容業界・化粧品業界の広告規制が厳しくなっていて
大学との共同開発や
専門家の推薦などを商品宣伝に利用できなくなり
真面目にやっていても苦しい状況であるにも関わらず
ここぞとばかりにドクターである
本職の先生方がもうやりたい放題で
ネットを見るにつけ
情けなくなってしまう事態です。
中には、各地でドクターが講演をやっているというから
どんな学会の論文発表で
新しい治験でも発表するのかと思ったら
なんのなんの
海外のドクターズコスメの宣伝講演・・・;
なんて話もあったり(苦笑)
私達の業界で
大手ブランドさんの技術者の方々が講演する
新しい製剤技術の技術講演や発表なんかの方が
はるかに学術的で専門的ですよ、本当に。
売名行為や営業活動が恥ずかしくないのか・・・
とすら、思ってしまいますね。
さて、そうしたもう薬機法の垣根を超えてしまった
営業ドクター達の宣伝ブログやHPですが
今回は、海外からの輸入ドクターズコスメを
売りまくるドクターです。
* * *
皆さんもよくご存じの
「オバジ」もその一角ですね。
有名な市販コスメは
ロート製薬さんが販売を担っている商品ですが
Dr.オバジ氏が監修した医院専売品ブランドもあります。
他にもこうした医院専売の
ドクターズブランドがありますが
別に院内でなければ買えないわけではなく
普通にネットショップさんから
お安く通販で買えたりします。
というか、院内専売品といったって
化粧品は化粧品であって
だからと医院や医師が宣伝したり
推奨したり推薦して良いわけではないですよね。
普通の洗顔やクレンジングだったり
ビタミンC高濃度美容液だったりなわけですから
なんら市販コスメと変わりはしません。
世界各国の化粧品に使える成分なら
私達に入手できない原料なんてないんですから。
前置きが長くなりましたが
スタンプをとっておきましょうか。
ドンっと。
ちょっと有名になればボロ儲けできる
都内は銀座ですね~。
先生みずから書いてらっしゃる
推薦コメントを転記しましょう。
はい、こちらも大きく拡散がお望みのようで
twitterやfacebookのツールをつけてらっしゃるので
遠慮なく(笑)
* * *
●●●●美クリニック銀座
院長の●本●●美です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
●●●●● Complex 30%(高濃度ビタミンCクリーム)の人気が続いています。
増税前に、何個か購入したい!という方も増えてきました。
私はとてもシミになりやすい体質なので、
夏になると顔だけでなく、腕にもしみが増えますが
今年は顔にこのビタミンC30%クリームをつけていたおかげで、
「顔だけ」がシミになりませんでした。
どう見ても、顔だけが白い。(笑)
シミになりやすい私のような方と、赤みが出やすい方は2週間で変化を感じやすいと思いますが、
シミや赤みがもともと少ない肌の人には、早期の変化は感じにくいかもしれません。
そういう方は、「肌がふっくらする」脂溶性ビタミンCの特徴が現れてくる12週間が変化の目安となります。
* * *
いや~、凄いこと書いてますね。
薬機法なんてどこ吹く風
あたしゃ関係ございません状態(苦笑)
しかも脂溶性ビタミンCなんて
化粧品でそこらじゅうに売られてますよね。
私のよく知っているビタミンCコスメ専門のメーカーさんを
紹介して差し上げたいくらい(笑)
あ、ちなみに
脂溶性VCはあまり美白効果はありません。
どちらかというと
ニキビに効果が望める成分ですね。
まぁ、海外の原料開発メーカーさんは
すんごいそれらしいエビデンスを
バリバリPRに出してきますからね~
そりゃ、原料を売り込みたいから(笑)
日本の原料メーカーさんみたく
しおらしく真面目に薬機法に則って商売していたら
儲からないんですよね(苦笑)
それはそうとしても
己の利害のためならばと
医者がそれに加担してどうすんだ!ってお話ですね。
こんなフツーのコスメで
消費者にバカ高い金を出させるとは
もう詐欺レベルといっても過言ではありません。
え?
言い過ぎました?
ま、訴えられるほど有名じゃないから
いいですよね~。
だって、ユーザーさんのためなんですもの。
とにもかくにも
前回厚労省の告知から転記してきたように
根本的に彼ら・彼女ら
そして医院は
化粧品を推せんしたりできないんですよ。
つまり薬機法違反であることは明白です。
ユーザーの皆様におかれましては
くれぐれも巧妙な語り口に
ご注意下さいませ。
このシリーズはこれまで、ということで
次回は明るい話題の話をしたいものです。
では、また。
by.美里 康人