「美白の主役【ビタミンC】秘話03」の続きになります。
美白成分として
皆さんの耳になじみのビタミンCは
いよいよ、皮膚の内部に浸透してから
効果がきちんと発揮されるのか?
そして化粧品メーカー各社がPRしている
ビタミンCのどれが効果があるのか?
はたまた
もしかして効果のない製品がある?
こういった核心に迫ってきました。
さて
皮膚内に導入された塩になったビタミンCを
効果のある生の状態に戻すため
活用される体内の分解酵素の研究
こうして
美白の有効性を追求する研究が始まったのが
実に35年も前のお話です。
そして生物が体内に有する
分解酵素として最初の候補に着目されたのが
リン酸の化合物を分解する酵素
『フォスファターゼ』です。
ようは
生のビタミンC(アスコルビン酸)に
リン酸という物質をくっつけて化合物にしてあげれば
その部分から分解されるというわけです。
こうして開発されたのが
「アスコルビン酸+リン酸+塩」というカタチになった
こういった成分です。
・リン酸アスコルビルマグネシウム
・リン酸アスコルビルナトリウム
・リン酸アスコルビルカルシウム
ただしこの中でも
リン酸アルコルビルカルシウムに関しては
水に溶けにくいという性質を持つため
早々に研究対象からは外され
リン酸アスコルビルナトリウムと
リン酸アスコルビルマグネシウムという
(以降、VCPMgとVCPNaと表記)
二つの成分が
美白化粧品原料としてここに誕生しました。
これで美白有効成分としてビタミンCの地位は確立!!!
と、そううまくいくのならば・・・
それから30年以上もたった今も
大手化粧品メーカーを含め
美白市場はこれで占拠されていたはず。
という事は・・・
そう
この二つの原料には大きな問題が残され
化粧品市場に商品として大々的に投入されるには
不具合が山積みだったのです。
次回に続く