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賢く日焼け止めを選ぶ その1

テレビのニュースワイド番組をみていると
「この猛暑、いつまで続くのでしょうか・・・。」と
アナウンサーが悲壮な面持ちをアピールして
連日の暑さに危機感を煽り立てていますが
まだ例年なら、やっと梅雨が明けるかどうかといった時期

いわばまだ夏は始まったばかりなので
どう転んだところで、あと1カ月は猛暑が続くんだけど?と
テレビにツッコみを入れている美里です。

こんにちは。

さて今回は、まさにこのシーズンにもっとも重要な化粧品
そう、日焼け止めについてのお話。

というのも、自分は@cosmeのQ&Aのところで
10年以上に渡ってユーザーの皆さんにアドバイスをさせて頂いていますが
やはりまだまだ日焼け止めについての質問が多く投稿されるのをみます。

@cosmeのマイページ@cosmeマイページ


確かに昨今は
スプレータイプといった新たなアイテムも定着し
選択肢に悩まれるユーザーさんも多い事でしょう。

また、石けんなどの洗顔料だけで落とせるといった
ライトな日焼け止めも増えています。

そこで今回は
日焼け止めをタイプ別に分けて特長をまとめてみたいと思います。
できるだけ成分に知識のないユーザーの皆さんでも
分かりやすように書いていきます。

* * *

まず、日焼け止めをタイプ別に分けてみましょう。

・ノンケミカルタイプ
・ケミカルタイプ
・複合タイプ
・スプレータイプ

ほぼ100%の日焼け止めアイテムは
この中のいずれかにあてはまります。

ただ中には「植物由来成分のみでできた日焼け止め」などという
「おー!」と思わせるような商品も見受けられます。
オーガニック系ブランドなどに、時々見られますでしょうか。

はたまた、手作りコスメを手掛けられておられる方々も
紫外線吸収能を有するオイルなどと、情報を引っ張ってきて
キャリアオイルにして美容オイルにされていますね。

しかし、これにはダマされてはいけません。
植物オイルや植物抽出エキスだけで
お肌を紫外線から保護する事などできません。

大手ブランドさんの研究者はバカではありません。
そんな事ができるなら
わざわざ製剤の困難な紫外線吸収剤や
使用感のよろしくない紫外線遮蔽剤を使って商品を開発するわけがありません。

それとも、なんでしょう?
一般のユーザーさんがちょこっとインターネットで調べて
「アルガンオイルにはSPFがあるんですよ!」
とか
「ラズベリーシードオイルはSPFが28~50もあるんですから!」
などと言いたいのか・・・。

そんな事すら知らないで
研究者は化粧品の開発をしているとでも思われているのでしょうかね?

私は身の周りの賢明なユーザーさんからそんな事を言われた事はないですが
もしも私に語る人がいたとしたならば

「あんたにそんな事、いまさら教わりたかねぇわ! シロートじゃねーし!」(春菜風・笑)

言ってやりますね~。
おっさんは気が短いので(笑)

天然オイルは酸化されるので、仮にSPF値があったとしても
紫外線を吸収して変質し、シミやシワを作ってしまいますよ。

紫外線を吸収する事で、化学的にその成分がどう変化するか
そこまで考えを及ばしてから語って欲しいものです。

SPFを有する、つまり「紫外線を吸収する」という事は
化学的に変化を生じる素材である、典型的な成分という事になるのですから。

本当にお肌に良いオイルとは
「紫外線に全く反応せず、安定なオイル」なのです。

健康なお肌を保つために、反対の事をやってどうすんだ?
そういうお話しなのですね。

そしてツッコみどころ満載の日焼け止めといえば
最近、大流行化している『飲む日焼け止め』

「外出する1時間前にお飲み下さい」といった
さも効きそうに印象づける注意書きなどを標榜しており
現時点で、詐欺商法サプリメントの代表格ですね。

これを信じて服用して外出
きっちり見事に日焼けして大失敗した悪評が
ネット上に溢れかえっています(苦笑)

輸入元のアメリカでは
日本の厚労省に値するFDA(食品医薬品局)が
効果を信じないように、消費者に注意を喚起する告知文を出しています。

そりゃそうです。
ローズマリーなどといった植物エキスのサプリを飲むだけで日焼けしなくなるなら
誰も苦労しないですね・・・。

ていうか、飲んで本当にそんな効果が皮膚の細胞因子に作用するなら
恐ろしいです・・・(汗)

とまぁ、それはさておき話を戻しましょう。

上記に整理した4タイプの日焼け止めを
ここから分かりやすく説明していきましょう。

ご自分の好みや体質、そして肌質
はたまた使用感の好みに加えて
シチュエーションも加味して選択するための参考になればと思います。

と、今回は前置きのようになってしまいましたが
次回で具体的な説明に入っていきます。

by.美里 康人

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