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皮膚の内部を見る!?(FILE No.077)

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◆◆FILE No.077 / 2008年4月配信◆◆

皮膚の内部を見る!?

あなたは、暗闇の中で皮膚に懐中電灯を
あててみたことがありますか?

*

唐突ですいませんでした(汗)
おそらく皆さんも子供の頃に
そんなことをしてみたことがあるかと思います。
その時にどんな感じになったか覚えているでしょうか。

そう。懐中電灯をあてた反対からでも
皮膚が透けてオレンジ色にボヤーっと光ったはず。

なんてことのないこの現象ですが
実はここに大変な技術のキッカケがあったという
今日はそんな業界最新技術のお話。

* * *

さて、暗闇で皮膚に光をあてるとオレンジ色に透けるという事実は
何を意味してるのでしょうか?

光が透過するという現象をよく考えてみると
つまり『すべての光が反射しないで、内部に透過した』ということ。
もちろん、皮膚の内部が完全に透けてみえたわけではないので
一部が透過したということですね。

ということは
皮膚を構成している成分の中に
光をまっすぐに反射しない成分があるということ。
図で説明すると分りやすいですね。

①普通に皮膚で反射して目に見える明るい皮膚の光
②皮膚の内部で乱反射し、外に出ない吸収された光
③一旦皮膚内部に入り乱反射し、さらに表に出てきたオレンジ色の光

つまりこの③が
懐中電灯をお肌にあてた時に
ボヤっと透けたように光るオレンジの光です。

*

まぁ、いずれにしてもこれは
非常におもしろい現象なのです。

なぜかというと
皮膚の構成成分の中に
光を反射する成分と乱反射させる成分
そして透過する成分があるということになるからです。

この光が内部に入り込む性質を利用して
どの成分がどの波長の光を乱反射するのかを綿密に調べることで
皮膚内部の構成成分がわかってしまう。

長ったらしい前置きはこれ位にして結論をお話すると

この光分析技術によって、皮膚を傷つけることなく
皮膚内部の状態が三次元(いわば、立体)画像として
再現できるんですね。

皮膚内部のメラニン量・コラーゲンの状態などなど
つまりは皮膚の老化度合いまでが画像として見えるというおそろしさ

特にコラーゲンについては
独自の光乱反射能を持っているらしく
コラーゲン繊維細胞の状態が
はっきりと分かるようになりました。

もちろん、以前より皮膚内部の水分測定などは
なんなく測定できる技術が開発されていましたから
これで今やもう皮膚を切り取らなくても
化粧品の効果が証明できる時代になったのですね。

今や皮膚の老化現象も
こうした皮膚組織内の状態を観察することで
どういったことが起きているのか
そして何を改善すればそれをある程度コントロールできるのか
そんな研究が進められています。

アンチエイジングコスメの研究の
最先端というわけです。

日本人って・・・本当におそろしいほど頭がいいですよね(苦笑)

最先端の化粧品技術
そんなひとつの話題でした。

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