こんにちは!
今年は、早くも各地で梅雨入り宣言が出ましたね
紫陽花やカタツムリには申し訳ないですが
すでに、梅雨明けが待ち遠しい美育LABOのアシスタントゆっきーです
さて、ジメジメつながりで
化粧品原料の紹介をしましょう!
本日のテーマは、「アルカシーラン」。
聞いたことありますか?
元々、配水管などのヌメヌメ成分の菌に注目して
研究開発された成分で
海草(褐藻)に含まれるフコイダンの主成分であるフコースやグルクロン酸と
コンニャクイモから採れるマンナンの主成分であるマンノースが含まれています。
アルカシーランは、原料の商品名で
化粧品の表示名称は「アルカリゲネス産生多糖体」といいます。
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INCI:ALCALIGENES POLYSACCHARIDES
定義: 細菌 Alcaligenes latus を培養して得られる多糖類である
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なんだか分かりにくい写真で申し訳ないのですが、
左上のビンに入っているのがアルカシーランの0.4%水溶液で
右上のビンに入っているのがアルカシーランの0.2%水溶液で
手前がアルカシーランをゲル状に固めたものです。
ゲル状に固めたといっても、
びよぉーんというか、プルンという感じで、
感触は、子供の頃に遊んだスライムみたいです。
(伯東株式会社さん、化粧品産業技術展で「ゲル状に固めたもの」をプレゼントしてくださりありがとうございました!)
アルカシーランは、お肌のうるおいを保つ保湿成分として働くほか
ヒアルロン酸やキサンタンガム、カルボマーのようなとろみを製品に与えます。
そのとろみの感触が、ヒアルロン酸のようにはじく感じじゃなくて
すぅ~と肌になじんでゆく気がして、個人的には大好きです。
でも、それより何より面白いのが
粘度が時間の経過とともに変化する性質です。
実は、0.2%水溶液くらい薄めると、
とろみのある化粧水か水溶性の美容液のような感じで
液体の状態をキープしているのですが、
アルカシーランの濃度を少し濃くした0.4%水溶液は、
静置しておくと、モロモロっとした感じのゲル状なのですが
0.4%水溶液の入ったビンを振り振りとシェイクすると
モロっとした感じのゲルじゃなくって
とろみのある美容液みたいな感じになります。
でも、そのまま静置しておくと、またモロモロっとしたゲル状になります。
この現象をチキソトロピーというらしいのですが
美育LABOのアシスタントゆっきーさんとしては
化学の不思議に触れたみたいで
時々、ビンを振っては「おもしろ~い」と言って遊んでおります。
この時間経過とともに粘度が変化する性質を
「効きそう」と思うのか
「品質劣化だ」と思うのか
消費者の声は、どちらが多数派を占めるのでしょう!?
美育Laboのアシスタントゆっきーでした。
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こんにちは。いつも興味深く拝見させていただいております。
この原料、とても面白いですね。
振るとトロミのある美容液。。。これに油分を入れたら二層になって、振ると混ぜあわさったりするのでしょうか??・・・子供のころにもらったお土産を思い浮かべました。。。
また面白い記事を期待しております。
今後ともよろしくおねがいします。
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こんにちは。
記事を読んでいただきありがとうございます。
さて、油分を入れたら・・・ということですが、
アルカシーランは水性の成分だから、油を入れたら、二層になります。
ここまでは「水と油は混ざらない」という理由で、想像できることだと思います。
振ると混ぜ合わさったり・・・というのは
私たちのパワーでシャバシャバと振るだけでは、無理です。
特殊な機械を使えば、混ざるかもしれませんが・・・。
もし、アルカシーランが油と簡単に混ざってくれるなら
乳液だとかクリームだとかを作るのに
界面活性剤として大活躍していることでしょう!
うぅ~ん、残念です・・・。
だけど「もっとこんな風にならないかなぁ」とか
「こんな事をやってみたらどうなるんだろう」とか
興味だとか疑問だとかを持たれる事はとっても素敵なことだと思います。
だって、このアルカシーランも「このヌルヌル」を有効活用できないかしらと
思った人がいたから生まれた成分なのですから。
今後も色々とご紹介できればと思いますので
これからもよろしくお願いします!