Warning: Undefined variable $post in /home/cosmeticweb/cosmetic-web.jp/public_html/blog/wp-content/themes/sango-theme-poripu/functions.php on line 12

Warning: Attempt to read property "ID" on null in /home/cosmeticweb/cosmetic-web.jp/public_html/blog/wp-content/themes/sango-theme-poripu/functions.php on line 12
化粧品開発・セミナーのご相談は美育Laboへ

石鹸タイプについて 『コスメの真実・裏側』より

こんにちは!
美育LABOのゆっきーです。

昨日、石けんっぽい見た目だけれど、
石けんの定義には当てはまらないダヴのお話石けん・・・じゃない???を書きましたが、
“石けんとは?”について、
「油脂または脂肪酸とアルカリ剤を反応させて作られるもの」という
大雑把な説明だけだったので、
本日は、美里所長さんの書籍『コスメの真実・裏側』より転記し、
補足しようと思います。

石鹸タイプについて

石鹸というと、固形状という認識があると思いますが、
油脂を中和する際のアルカリを変えることで
色んな状態の石鹸ができます。

固形石鹸 洗顔クリーム 液体ソープ
使用する油脂 動物油・植物油(※1) 脂肪酸 ヤシ油脂肪酸
アルカリ 水酸化ナトリウム 水酸化カリウム(※2)
水分量 少量 1/2~2/3 85%以上
他の成分の配合 なし~微量の油分 (※3) グリセリン他保湿剤など (※4)

※1)過程では廃油を使用したり、市販品メーカーによっては脂肪酸を使うこともある。
※2)ほかにもアミノ酸のL-アルギニンや、AMP・TEAなどの有機アルカリが使われる。
※3)メーカーによっては副産物のグリセリンを意図的にいくらか残してプレミアムとしている場合もある。他には植物油を練りこんだり、エキスを添加して差別化を図っている商品もある。
※4)一般的に化粧品に配合されているエキスや保湿剤・防腐剤、石鹸カスを解消するための界面活性剤などが配合されている。

そのどれもが」「石鹸」とよばれます。
洗顔クリーム・液体ソープもすべて同じ石鹸の仲間です。

上記の表を見ても分かるように、固形石鹸と一般的な洗顔クリームは、
水分量と使用する油脂・添加剤に大きな違いがあります。

もう少しこの違いについて分かりやすく説明します。

まず、油脂についてですが、固形石鹸を作る際に使う植物油などの油脂は、
反応時に副産物としてグリセリンが生成されます。
油脂(植物油など)は、有機化学の世界では「トリグリセライド」と呼ばれ、
脂肪酸にグリセリン基が3個くっついているために、
アルカリで鹸化(けんか)すると、このグリセリンがはずれるのです。

対して、洗顔クリームの場合は、
油脂からグリセリン基を取りはずして精製しておいた「脂肪酸」を使用するために、
純粋な石鹸が得られます。

脂肪酸の種類について

洗顔クリームに油脂を使わず、脂肪酸を使用するのには、
いくつかの理由があります。

  1. 商品によって脂肪酸の種類や量を自由にバランスして好みの固さ・使用感・洗浄性・泡立ちなどを調整できるため。
  2. 天然の油脂に不純物として含まれている不飽和脂肪酸や分岐状脂肪酸など、皮膚に良くない油分を避けることができるため。
  3. 純粋な成分で構成されるために、脂肪酸とアルカリとの中和率を的確に計算でき、調整できるため。

主に洗顔クリームに使われる脂肪酸は、「ラウリン酸」「ミリスチン酸」「ステアリン酸」の3種類です。

その性質をまとめました。

ラウリン酸 ミリスチン酸 ステアリン酸
洗浄性 1 2 3
皮膚への悪影響 1 2 3
泡立ち 1 2 3
泡のクリーミィ度 3 2 1
肌のしっとり感 3 2 1
硬さ 3 2 1

※1→2→3 の順番で、良い→悪い

お肌の洗浄剤として、中間的なのがミリスチン酸で、最も多量に使用されています。
他にも、中和に使用されるアルカリ剤(水酸化カリウム)の量を調整することで、硬さ・使用感を調整することができます。
水分量に関しては、石鹸タイプの表のとおり、かなりの量の違いがあり、石けん純度が違うということに繋がります。

最後に、添加剤の違いも大きく、主に使われる添加剤を列記しておきます。

保湿剤:グリセリン、BG、ベタイン、糖類、ヒアルロン酸など
防腐剤:パラベン、フェノキシエタノール、安息香酸など
有効成分:消炎成分、美白成分、皮膚保護成分、植物エキス類など
その他成分:校了、色素、金属封鎖剤、スクラブ罪など

以上、『コスメの真実・裏側』の巻末に付録として掲載されている内容を転記してみました。

洗顔クリームは、上記の脂肪酸と添加剤の組み合わせは無限大・・・だからこそ、市場の商品は千差万別なのですね!

ちなみに、『コスメの真実・裏側』は、2008年に出版された書籍なので
その当時の情報を元に記載されている点は、ご理解くださいませ。

新しい情報といえば、美里所長さんは、昨年こんな記事を書いています。
花王さんの洗顔が変わっていた!~反省・・・

さて、以前、「高騰!!!『コスメの真実・裏側』」という記事で、
アマゾンの販売価格が、古本なのに10,000円以上の値段になっていると書きましたが、
今日見たら、古本なら納得のお値段に落ち着いていました。。。

美育LABOのアシスタントゆっきーです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です