こんにちは!
美育Laboのゆっきーです。
さて、前回「プロテオグリカンってどんな成分?」の続きで、
プロテオグリカンの美容効果についてのお話です。
まずは、プロテオグリカンの表示は、下記のとおりです。
表示名称:水溶性プロテオグリカン
INCI名:Soluble Proteoglycan
中文名称:可溶性蛋白多糖
近年、じわじわっと人気上昇中の成分かなぁと感じているのですが
どんな美容効果があるのでしょうか!?
プロテオグリカンの構造
プロテオグリカンは、様々な美容効果をもっていますが、
複数の効果を持つ理由は、プロテオグリカンの構造にあるといえます。
ということで、プロテオグリカンの構造について説明しようと思うのですが、
文章だけより図があった方が分かりやすいので、
一丸ファルコスさんのサイトから画像を拝借させていただきました。
これが、プロテオグリカンの構造を図にしたものなのですが、
見たことはありますか?
前回「プロテオグリカンってどんな成分?」でも少し触れたように
プロテオグリカンは、「タンパク質と糖の複合体」です。
「プロテオ」は、プロテイン、つまりタンパク質のことで、
「グリカン」は多糖類を意味しています。
ということで、図をよく見ていただくと
黄緑色の部分がタンパク質の「プロテオ」をあらわしており
水色の部分が多糖類の「グリカン」を描いています。
プロテオグリカンがスゴイ理由とは
話は少しそれますが、「ペプチド」は、好きですか?
ペプチドは、アミノ酸が数個~数十個つながった状態で美肌をサポートしてくれる成分です。
近年人気があるペプチド成分としては、
成長因子のグロスファクターの
EGF (上皮成長因子)、 FGF(線維芽細胞成長因子)などでしょうか!?
以前、一世を風靡した、“塗るデトックス”のアルジレリンも
表示名称「アセチルヘキサペプチド-8」のとおり
ペプチドの1つですね!
日本の化粧品技術者向けデータベースサイト(Cosmetic-Info.jp)にて
「ペプチド」を化粧品の表示名称で検索したら、
なんと438件のヒットがありました。(2020年7月現在)
検索でヒットしたすべてがペプチドの仲間なのかどうかまでは検証していませんが
この数字から、多くのペプチド美容成分が存在することがうかがえます。
なぜ、こんなに様々なペプチドが存在するかというと、
それぞれのペプチドは、肌悩みに対するアプローチのコネクター(グロスファクター部位)を1種類しか持たないからです。
抗シワ目的のペプチドなら、「抗シワ」コネクターだけだし、
美白目的のペプチドなら、「美白」コネクターだけだし、
アンチエイジング目的のペプチドなら、「アンチエイジング」コネクターだけなのです。
分かりにくい説明でしょうか???
では、身の回りにある「充電器」を想像してください。
ゆっきー家には、スマートフォン2台とipadがあるのですが、
同じキャリアで契約しているにも関わらず
充電器は、共有することができず、それぞれ1つずつ別々に用意しています。
いくつも用意しなくちゃいけない理由は、コネクタの形状が合わないからですよね?
(変換器があるじゃないの・・・というのは、話がややこしくなるのでスルーしています)
ペプチドは、この充電器と同じように考えられ、
1つの成分には、1種類のコネクタ(グロスファクター部位)しかありませんので、
複数の美容効果を求めるのならば、
それに応じたペプチドを化粧品に複数の種類を配合することとなります。
一般的には、「1つの成分には、1種類のグロスファクター部位しか持たない」といわれているのです。
では、プロテオグリカンはどうなのかというと、
もう一度、プロテオグリカンの構造図の黄緑色の部分を見てください。
上の方に「ヒアルロン酸結合領域」と書かれていて、
下の方には「EGF様領域」と書かれていますね。
そう、プロテオグリカンがすごいのは、
複数のグロスファクター部位を持っているということ。
充電器に例えるなら、「充電サービス」のように、複数のコネクターを持っているんです!
大事なことだから、もう1回言うと、
プロテオグリカンの「プロテオ」部分が優秀なのは、
複数のグロスファクター部位を持っているという点にあります。
次に、プロテオグリカンの「グリカン」部分についてですが、
グリカンは、多糖類なので、保湿作用があります。
「糖」の保湿力を身近なもので例えると、お砂糖が分かりやすいでしょうか?
お砂糖を密閉せずに置いておくと、サラサラだったものが、べたべたしてきますよね!?
理由は、空気中の水分をお砂糖が抱え込んでしまったからです。
糖類と水分は、とっても仲良しなのですが
プロテオグリカンの構造図を見てわかる通り、
水色のヒラヒラみたいなものがたくさんあるので、
そこにたっぷりの水分を抱え込んでくれるのです!
プロテオグリカンの美容効果
プロテオグリカンの美容効果は、構造の説明ですでにイメージできると思いますが
原料メーカーの一丸ファルコスさんが公表している期待される効果を羅列すると下記のとおりです。
・角質水分量増加 1 , 2
・コラーゲン産生促進 1 , 2
・細胞賦活(表皮細胞増殖促進) 1 , 2 , 3
・色素沈着改善
・シワ改善
・水分保持
・肌荒れ改善
・ヒアルロン酸産生促進 1 , 2
・皮膚弾力改善 1 , 2 , 3
・メラニン生成抑制(B16メラノーマ)
これを、一般ユーザー受けしそうな言葉に置き換えると、
例えばこんな感じになりますでしょうか!?
お肌に潤いを与えて、角質層をしっかりと保湿し、
たるみを防いでハリのあるお肌に導き、シワも改善!
シミを抑えて、出来てしまったシミにもアプローチ!
肌荒れを防ぎつつ、ターンオーバーも改善し、
エイジングケアにも最適。
プロテオグリカンは、「美肌のスイッチ」なる名称もあるようなのですが
納得の多機能効果成分だと思います。
最後に、どんな美容成分にもいえることなのですが、
原料メーカーさんおすすめの「推奨配合量」というものが存在しています。
プロテオグリカンの素敵な美容効果も、微量配合の化粧品では発揮されることはないので
誠意のあるメーカーさんの製品に出会うことを願っていますし、
私たち自身は、“ちゃんとしたモノ”を提供してゆきたいと思います。
美育Laboのゆっきーによるプロテオグリカンのお話でした。