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ポンキチさん からの書き込み(旧BBSより)
書籍『コスメの真実・裏側』を拝見し、思わず質問したいことがありまして。。
最近基礎化粧品の見直しをしておりまして、当方乾燥が多いのでなるべくセラミドを取り入れたケアをしたいと思い、色々調べながら、又セラミドについて書かれた吉木先生「美容皮膚科」の本も参考にしながら探したりしているのですが、やっつんさんの著書にはセラミドは花王さんやトゥヴェールさんのようなセラミドそのままよりも合成成分でもうまく取り入れればよいと記載されておりまして、又吉木さんの場合は価格が5000円以上のものとありますが上記のメーカーさんは3000円前後であります。
ですのでやはり自分の肌で確認するほかないように思いますがやはり価格よりその企業を信頼して使ってみたほうがよいのでしょうか?
又ビタミンC誘導体はアンチエイジング、ニキビにも効果があるのでぜひ使うようにもすすめているので当方はドクターカ○ダの化粧水、美容液などをつかっていたのですがなんかしっくりこないというか。。。又外資系の最新の遺伝子系の美容液やらお高いものはそれなりにいいのでしょうか?
なんだか最近よくプレゼントをして口コミをしてもらっている様な商品もあり、サクラ的なものもあるので口コミサイトに少し不信感もちょっとめばえてきたりして余計になんだか迷います。ぜひアドバイスいただければと思います。
ポンキチさん、初めまして!
ご質問へのコメントになります。最初に、この書籍の執筆者である先生、そしてコ〇ダを販売されている先生の周辺を探らせて頂いた、私なりの感想を書かせて下さい。
まずは、正直非常に落胆したというのが本音です。
これはブログやスクールなどでも度々言ってきた事なのですが、世の全ての物事の基本原則は『餅は餅屋』と思うのです。
つまり、医療分野の先生はその道のプロ・権威であって、それ以外の分野は素人という事です。
もちろんこれは私達も同じであり、私自身も皮膚医学や医療の事についてはほとんど知識がないと言い続けています。
なので、当然皮膚に関する疾病やおクスリについてのアドバイスは、「専門外なのでできません」と言い切ります。そういう意味で、この先生方は皮膚科医としてのプロであって、化粧品の事については知識がないはずなのです。
なぜなら、化粧品技術者・研究者と皮膚科医の先生は、「接点はあるけれど、専門分野は全く違う。」からです。そういった事を念頭に置き、この先生方のコスメや書籍を拝見したのですが、残念ながら自分の知識の範疇を超えて「先生」という立場を誇張していると感じざるを得ません。
(※もちろん、きちんとわきまえておられる先生もおられるので、誤解なきようお願い致します。)
例えば書籍は、「お肌のメンテナンスをいかにすれば良いか」といった視点だけの内容にしていれば、私も含め大変参考になったと思うのですが、一般ウケを狙う(本の売り上げ狙い)ために、コスメの選び方についてアドバイスをしています。という事で、以下に止むを得ずそう判断せざるを得なかった部分をかいつまんでみます。
■吉木先生
1.洗顔は固形石鹸がベスト・・・云々
アルカリ刺激(※全てのアルカリが悪いわけではありません。)の問題・石鹸カスの問題など、固形石鹸が化学的にどういった問題を含んでいるのか、理解なさっておられないようです。
2.クレンジングは形状で選ぶのがひとつの方法・・・云々
形状によって成分的に何が異なるのか、理解なさっておられないようです。
3.ポイントメイクはオリーブオイルで落とす・・・云々
水性マスカラ・シャドウ類など、オリーブ油では落ちないメイクがたくさんあります。 もしそれで落ちるなら、皮脂で全て流れ落ちてしまいます。
ポイントメイクの製剤ベースについて理解なさっておられないようです。■コ〇ダ
謳い文句や全成分を抜き出してみました。
1.クレンジングジェル
全成分)トリエチルヘキサノイン、パルミチン酸エチルヘキシル、オクチルドデセス-25、水、ソルビトール、メチルグルセス-10、グリセリン、オクチルドデセス-20、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、<以下略>●油溶性ビタミンC誘導体(VC-IP – 肌を整える成分)配合のクレンジングジェル。
●オーガニック植物オイル配合の肌にやさしいなめらかジェルが毛穴につまったメイク汚れをしっかり吸着しながら洗い落とします。合成油・合成界面活性剤ベースのクレンジングジェルであり、先生がアピールしている成分はごく微量に過ぎず、この謳い文句が誠実とは言い難い。
2.石鹸
●グリコール酸1%、サリチル酸配合のピーリング石鹸。石鹸にグリコール酸などの酸物質を配合する事に全く意味はない事を分かっていない時点で、ダメ出し。
なぜなら、石鹸中のグリコール酸はすでに水酸化ナトリウムにて中和されてしまっていて、酸としての役目は全く果たさないからです。3.VC化粧水
水、BG、エタノール、グリセリン、ソルビトール、リン酸アスコルビルMg、グリチルリチン酸2K、セラミド3、ヒアルロン酸Na、ベタイン、フェノキシエタノール、クエン酸Na、メチルパラベン、クエン酸、アラントイン、サリチル酸、シメン-5-オール、水添レシチン、コレステロール皮膚科処方のVC化粧水であれば、少なくてもビタミンCが有効濃度(5%以上)配合されているのが常識です。
これを見る限り、1~3%レベルと推察されます。4.セラミド化粧水
●EGF、SK-influx(新処方セラミド)、ヒアルロン酸、N-アセチルグルコサミン配合。SK-Influxそのものに特に新規性はなく、化粧水に微量配合するのに便利な成分というだけ。
もしも中身が無色透明だとしたら、ごく微量配合だと判断できます。今回は、相手が化粧品メーカーではなく皮膚科の先生、つまり「医療従事者」という事で、普段は行わないとしています「評価」をあえてしてみました。
非常に残念です。という事で、ご質問のお答えとは異なるコメントになってしまいましたが、ポンキチさんのいうところの『企業の信頼性』と『自分の肌で確認する』、この2点が非常に重要である事が再認識できると思うのです。
ちなみに、トゥヴェールさんのセラミド美容液(ブルーのラベル)は、SK-Influxが原液のまま詰められています。
なかなか一言でコレという見極め方のノウハウはありませんが、やはりまずは成分の裏知識も知り、とにかく色んなコスメを使い込んで五感を磨く、という事が大切な要素だと思いますね。
次に外資系コスメについてですが、これは難しいところでもあります。
とりあえず、ポイントは2点です。・とにかく化粧品が腐る・変質する事は、PL法的に民事提訴にまで繋がる事なので、防腐剤や酸化防止剤・界面活性剤といった、日本人が好まない成分については全く配慮がないと思っておいて良い。
・処方設計や機能より効果優先=化粧品という概念なので、効果成分には拘っている・配合量も多いと思っておいて良い。
つまりまとめてカンタンに言うと、ハイリスクハイリターンコスメという事になるでしょうか。
参考になれば幸いです。
美里
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