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100円均一ショップのコスメについて

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  • このトピックには1件の返信、1人の参加者があり、最後に美里康人により3年前に更新されました。
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  • 投稿者
    投稿
  • #739 返信
    beek labo
    キーマスター

      ナナバイさん からの書き込み(旧BBSより)

      こんにちは。100均一のコスメに疑問があり投稿しました。

      コスメの予算がないときに渋々100均一コスメを使うことがあるのですが

      中には、肌荒れを起こすから怖くて使えないという声もあるので

      正直、モヤモヤしながら買ってしまっています。

      肌は弱いほうではないのですが、肌に良くない成分が含まれているなら

      なるべく避けたいのですが、素人なので何もわかりません。

      なので、100均一コスメに良く使われる危険な成分や

      どんな化粧品に使われているか教えて欲しいです。

      よろしくお願いします。

      #741 返信
      美里康人
      キーマスター

        こんにちは、美里です。

        長く放置していて本当に申し訳ありません。
        リアルタイムでなくまことに失礼ながら、お答えさせて頂きますね。

        100均コスメについては、やはりリスクの高さから言うと噂通りの一面を持っていると言わざるを得ないですね。
        もちろんそれは、各個人が持つ肌質と過敏性によりますので、問題ない、またはお肌に合う方も多くおられると思いますし、悪者商品扱いをする訳ではない事、ご理解下さいませ。
        また、使い方をしっかりと考えれば、用途は十分にあると思います。

        ただし、やはり価格なりという点は考慮しなくてはなりませんので、効能や有効性に関しては期待できないと思って頂いて良いかと思います。
        例えば「美白」「高保湿」「肌荒れ改善」「アンチエイジング」といった効果は、それなりと考えて良いでしょうね。
        100円では到底そこの成分にコストは掛けれませんので、これは致し方のないところです。

        さて、お話が少し逸れましたが「使う事のリスク」に戻ります。
        上で「噂通りの一面を持っている」と書かせて頂いた点をもう少し具体的にご説明します。

        1.防腐剤や酸化防止剤の使い方
        例えば市販の高級ブランドだとか天然系コスメといった類いの高付加価値商品の設計では、こうした防腐剤などといったお肌へのリスクの高いと思われる意品質維持のための添加剤を、どこまで少なくして品質を維持するか、相応の試験などを繰り返してギリギリの使用量で処方設計を行います。
        つまり、できるだけ過敏肌の方にもお使い頂けるようにという配慮ですね。

        対して100均コスメではそういったところで研究開発費にコスト割くわけにはまいりませんので、最大公約数で余裕をみて配合量を決めますんで、どうしてもこうした添加剤の配合量は多く設計されます。

        2.その他の肌負担に関係のある成分
        他にも、界面活性剤や合成ポリマーなど、できるだけ使わない、もしくは安全性の高い最新の素材を使って常に新しい技術で品質設計にコストを割く事ができるか・できないかも、重要なポイントとなります。

        例えば、界面活性剤は化粧品を設計する上で絶対に欠かせないものですが、昔から使われている肌リスクの高い素材よりも、最新の安全性の高い天然由来の界面活性剤を使うといった配慮は、結果的に非常に重要なポイントなります。

        3.生産国の問題
        例えばグリセリンという成分は皆さんもよくご存じと思います。
        この原料をひとつとってみても、海外で作られている原料と日本で作られている原料とは、品質に相違があります。

        具体的にいうと不純物成分の残留です。
        日本の原料メーカーは、医薬品にも使えるところまで品質を追求しますので、私達化粧品業界でも医薬品品質の原料を使いますが、海外ではそこまで厳格に品質を追い求めません。

        皆さんも手作り化粧品を作る時のグリセリンは、薬局やドラッグストアで購入されますよね。
        あれはつまり、医薬品グレードの「局方グリセリン」ですし、化粧品業界でも同じグレードの原料を使うのが通例です。

        最近の身近な例では「ワセリン」がありますね。
        その昔はワセリンと言えば鉱物油の代表でしたから、一般消費者からは真っ先に嫌われていた成分です。
        ところが今では、そのワセリンの日本の精製技術が究極のところまで高まった事で医薬品にも多用されている事から、むしろ皮膚に安全だという事が理解されてきて、薬局でワセリンを買ってきて保湿クリームとして使うユーザーさんも増えているのが現状です。

        でも海外製のワセリンはいまだに品質が悪く、1年もすれば黄色く変色するほど残留不純物が多いというのが通常です。
        この品質の悪さが皮膚へのリスクが高いとされて、「鉱物油は悪者成分」とレッテルを張られてしまったんですね。

        という事で、100均コスメの場合は原産国が海外である事から、成分名が同じでも原料の品質に違いがあるのが現実ですね。

        以上、おおまかに100均コスメについて現状を書かせて頂きました。
        他にも小さな事が色々とあるのですが、スペースの関係でこの程度とさせて頂きますね。

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      返信先: 100円均一ショップのコスメについてで#741に返信
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