こんにちは!
美育Laboのゆっきーです。
さて、昨日、美育Laboの所長さん美里康人が
ブログをスタートするとお知らせしましたが、
内容は、化粧品の研究開発をしていて日々思うことを書いたり、
非公開だった過去のメルマガの内容をちょっとずつ公開したり、
時には、趣味のお話なんかも書こうかなぁとおっしゃっておられます。
美里ファンのみなさま、
リクエストなどあるようでしたら、ゆっきーにお知らせください。
所長さんに「よろしく~」と猫をかぶって可愛らしくお願いしてみます
あっ、もちろん美里ブログがスタートしたら、直接そちらへどうぞ!
ところで、「美里康人ってどんなメルマガ書いていたんだろう」と
思っていらっしゃる方もおられますよね!
植物エキスをテーマにして書いたものがあったので
今日は、それをご紹介してみようと思います。
(5年くらい前に書かれたものですが、今でもなるほど!と思える内容だと思っています)
昨日の「化粧水の色」の記事を思い出しながら読んでいただけると
より深みのある内容になることでしょう!?
※この内容は『コスメの真実・裏側』にも掲載されおります。
コスメの真実・裏側―間違った知識はあなたのお肌をダメにします (2008/12) 美里 康人 |
では、以下は、美里康人の文章です。
<タイトル>
エキスの種類が多いほど効能・効果はあるのか?
→植物エキスの種類が多くてもごく微量しか配合できないので、本来の効果は期待できません。
<本文>
まず今回は、エキスがたくさん配合さえた市販コスメについて、
ちょっとばかり犠牲になっていただきましょうか。
あるネット広告欄のところに、「150種の和漢生薬」などという文句が、
デカデカと流れていましたね。
(※ゆっきー注釈:“和漢生薬”というキーワードは薬事法に触れる広告表現なので今は使えません)
さてさて、これが果たしてお肌に効果を発揮してくれるのでしょうか?
お読み下さっている皆さんには、ちょっとした業界秘話をお話しましょう。
このエキスですが、まぁ一般的にはどこの化粧品メーカーも、
共通して同じところで作っているエキスを使用します。
いわゆる、こういったエキスを研究し、作っている専門の原料メーカーさんですね。
(ゆっきー注釈:これが私も紹介したことのある一丸ファルコスさんとか丸善製薬さんなどのことです)
確かに、大手メーカーさんともなると、
自社専用の栽培畑やエキス抽出工場を持ち、
自社独自のエキス類を開発したりといったこともあります。
例えば花王の美白エキス「カモミラET」やカネボウの「マグノリグナン」などは
良い例かと思います。
でも中小メーカーともなると、そんな設備や資金があるはずもなく、
全てはエキスを開発し、販売している、エキス専門の原料メーカーから購入することになります。
そしてこれらは、どの化粧品メーカーでも同様に入手することが可能で、
どこかの化粧品会社が独占しているなどという事はほとんどあり得ません。
という事で、前置きが長くなりましたが、
エキスというのはどこのメーカーでもだいたいが同じで
そのエキス中に含まれる有効成分含有量というのは、
ほとんど同じという事になります。
みなさんご存知かと思いますが、
エキスというのは乾燥して粉砕した植物をエタノールやBG・水といった
なんらかの溶剤を使い漬け込んだもので、
その溶剤に有効成分が溶け出したものです。
もちろんお茶や紅茶などのように
お湯などで簡単に煮出せるものではなく、
圧力を加えたり温度を加えたりし、
有効成分がたくさん溶け出すように工夫がなされています。
そして水ではあまり有効成分は抽出されにくいので、
ほとんどのエキスはBGやエタノールで抽出されています。
こんな感じのエキスですが、
実は溶剤中に溶けだした有効成分量というのは、
だいたいどの植物でもそんなに違いはありません。
一般的に溶剤中に抽出されている有効成分の量は、
成分分析すると、平均して約1%程度となっています。
それ以外の99%が溶剤という事ですね。
(ゆっきー注釈:この状態が有効成分約1%、残り約99%が水とかBGなど)
という事は、このエキスを処方中に1%配合したとすると、
有効成分が含まれている量は0.01%という事になります。
だいたいこの程度有効成分が処方中に配合されていると、その効果も期待できます。
さて、ここからが問題です。
以上、美里康人の文章でした。
ここからが問題の核心に迫る部分なのだけれど・・・
続きは明日までお待ちください
だって、このまま紹介し続けると、みなさんも読み疲れてちゃいますよね!?
明日は数字のお話になるので
どうぞ頭をスッキリさせておいてくださーい
美育Laboのアシスタントゆっきーでした。