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美白効果のある日焼け止めについて

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  • このトピックには2件の返信、1人の参加者があり、最後にbeek laboにより3年、 1ヶ月前に更新されました。
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    投稿
  • #346 返信
    beek labo
    キーマスター

      とげっち さん からの書き込み(旧BBSより)

      こんばんは。おひさしぶりです。
      この時期になると毎年、どんな日焼け止めを使おうかと悩みます。ノンケミでもケミカルでも、なかなか快適に使用できるものが見つからなくて。
      で、私も何度か使ったことがあるのですが、「美白効果」を謳った日焼け止めがありますよね。あれ、どうなんでしょう。一粒で二度おいしい的な商品なんですが、ふとご疑問が。
      「美白は浸透させてなんぼ。サンスクリーンは肌の表面でブロックしてなんぼ。同時に一つの商品で実現できるのか??」ってことなんです。ぶっちゃけ、美白効果があるのとないのと、どっちがお肌に良いのでしょうか?

      もちろん、美白アイテムは別につかうのですが、過去のてきとーな紫外線対策が祟って、あちこち深刻なシミが出来てしまい、美白アイテムも複数つかうべきかもと思ってた矢先に蒼井優ちゃんのCMが。ああどうしよう、どれを使おうと悩んでしまったという次第です。
      よろしくご指導願います。

      #348 返信
      美里康人
      キーマスター

        こんにちは。
        いつもご利用、ありがとうございます。
        今年は6月から猛暑が続いていますが、体調はいかがでしょうか。
        熱中症、くれぐれもご注意下さい。

        さてご質問の件です。
        商品の評価にならない範囲でのコメントになりますが、ご了承下さいね。
        まずはこの商品の全成分を拾ってきました。

        <全成分>トラネキサム酸(有効成分)、精製水、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルポリシロキサン、ジプロピレングリコール、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、メチルシロキサン網状重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、水酸化アルミニウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ステアリン酸、1,3-ブチレングリコール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル、トリエタノールアミン、トリメチルシロキシケイ酸、エデト酸三ナトリウム、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ステアリン酸アルミニウム、エリスリトール、イソステアリン酸、フェノキシエタノール、酸化チタン、微粒子酸化チタン

        私が今までメルマガやコメントで書かせてきて頂いた基本スタンスを前提にすると、シリコンなどの皮膚内に浸透しない油分で構成された乳化系は、ウォータープルーフ効果はあるが有効成分などの効果成分は浸透し得ないという評価をしてきました。
        ただし、化粧品の製剤技術も日々進化しており、この概念をくつがえす処方技術も開発されてきています。

        この全成分をみると、そうした資生堂の新たな技術を垣間みる事ができます。
        その技術をカンタンに説明すると、いわゆる「ポリマー型シリコン」の応用技術です。
        よくアンチシリコン派の方が「シリコンはポリマー」だと指摘していますが、実は化粧品に使われている一般的なシリコン(ジメチコン・シクロペンタシロキサンなど)はポリマーとは言いません。(クルマのコーティングに使用されるシリコンポリマーと勘違いしているのでしょうね。)

        で、この商品には網目状になったポリマー型の新しいシリコンが使われており、今までの界面活性剤を使ったシリコンのウォータープルーフ製剤とは異なる剤型で作られていると想像されます。

        網目状になったシリコンを分かりやすく言うと、シリコンで作られたサカナを捕まえる網のようなものと考えると理解しやすいかと思います。
        一般的な日焼け止めはシリコン・油分・水分を界面活性剤を使ってひとつに乳化し、分離しないようにしているのですが、これをうまく使う事で有効成分が含まれた水分を乳化せずに網の中に個別にレイアウトしておく事が可能になります。
        つまり、網でシリコンと水分を別々に捕まえている、と説明すれば分かりやすいでしょうか。
        そのため、有効成分の層はお肌の上に塗布する時に網から押し出され、皮膚の中へと浸透していく可能性があるというわけです。

        ただこれはあくまで理論的な推論の範疇ですので、実際に製剤技術としてそれが理論通り構築されているかどうかは定かではありません。
        あくまで可能性、という事でご理解下さい。

        まぁ、おそらく大手の資生堂の事、さらに言うとこれは医薬部外品ですし、論理的に説明がつかない剤型だと厚労省の承認は得られませんので、当たらずとも遠からじ、だと思います。

        m-トラネキサム酸の有効性はどうか不明ですが、製剤的にはそれなりに期待できるよう作られていると思います。
        ただ、一般的なメーカーの日焼け止めにこうした技術革新が用いられているとは考えにくいですね。

        選定の参考になればと思います。
        既にシーズン真っ只中ですが、私も来季に向けていっちょ作ってみるかな。

        #351 返信
        beek labo
        キーマスター

          とげっち さん からの書き込み(旧BBSより)

          こんにちは。回答ありがとうございます。本当に毎日暑いですね~。管理人様もご自愛下さいませ。

          いつもながら丁寧な解説,感謝です。
          化粧品の製剤技術ってすごいんですねー。使ってみたくなりました。

          んでも,これをふまえて店頭で迷ったあげく,結局北川景子ちゃんに軍配を挙げました。件の品はさらっとしたテクスチャーなんだけど,けっこういつまでも表面がぬるっとしてて,使用感がアリィーのジェルとは歴然の差・・・残念!でも,涼しくなったら使ってみようかな。

          またよろしくお願いします!!

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