スキンケアアイテムにおいて、クレンジングは非常に重要な要素を占めていると言っても過言ではありません。

メーカー側にとっても、ユーザーのニーズを満足させる製剤上のテクニックも非常に高度な技術が要求されるために、
クレンジングの質の良し悪しが、そのメーカーの資質を表していると言って良いでしょう。

特に中小メーカーの商品を見極める際には、まずクレンジングアイテムに目を向ける事が一つのコツです。

ではそのクレンジングについて、主にどういった処方構成になっているかタイプ別に勉強していきましょう。
市場にこのタイプは少ないのですが、まだまだ「肌への負担が少ない」という謳い文句を掲げてラインナップしているメーカーもみかけられます。
このタイプは主には二つの基本形に分類することができます。
①洗浄剤・界面活性剤使用型
水をベースに水に溶解する界面活性剤を配合してあり、界面活性剤の洗浄力や乳化力を利用してメイクを落とします。
②水性溶剤型
水をベースに溶剤を配合してあり、メイクを溶かして落とすタイプです。
どちらも水がベースになっていること・油分を配合していないことをアピールして、油分を嫌うユーザーニーズに対して安全性を謳っています。
しかし、このタイプのクレンジングにはデメリットが多く
  1.メイク落ちが悪いために残りやすい
  2.お肌への影響が大きい
  3.皮膚への浸透性が良すぎ、リスクが大きい
等の問題があります。
特に2.3.は、ユーザーにとっては、安全性を求めてリキッドタイプを選択しているにも関わらず、実際には他のタイプのクレンジングに比べて、むしろお肌への負担が大きい訳で、明らかにユーザーに偽った認識を植え付けているといえます。
ただし、マスカラ等、最近のポイントメイクには水ベース処方の物が増えており、こうしたメイク剤には水系のリキッドクレンジングが有効で、ポイントメイクリムーバーとしてはまだまだ市場性はあるようです。
シュウウエムラ・DHC等に代表されるオイルクレンジングで、比較的価格が安く、他のタイプに比べてメイク落ちが良いのが特徴です。
このタイプは、読んで字の如くオイルがベースで、それに界面活性剤が10~20%配合されており、水分は0~数%程度になっています。
また、中には「100%油分のみ」のクレンジングも存在するようですが、これは水洗で落とすことはできません。
オイルタイプのクレンジングに界面活性剤が配合されている理由は、メイクとなじませた後に、水によって洗い流す必要があるために、水とオイルとメイクを乳化させる働きを担っています。
その他、メーカーによって使用されるオイルは天然油であったり、ミネラルオイルや合成エステル油であったりしますが、天然油の場合メイク落ちはあまり良くない傾向があります。
もともとこのタイプは、マスカラの落ちがあまりよくなかったのですが、最近はマスカラにも対応したアイテムも増えてきているようです。
オイルクレンジングのデメリットは、メイク落ちが良いかわりに油分が多い分水洗後に油感が残りやすいことです。
人によっては残留した油分によってニキビになりやすい人もおられるようですが、この後の洗顔できちんと油分を落とすことが重要です。
一般的に、このタイプのクレンジングは低刺激と言われることが多いのです。
しかしながら、それはおそらくスキンケアの乳液のように、感覚的に油分が少ないと認識されていることに他ならないのですが、実際はかならずしもそうとは言えません。
ここでミルクタイプのクレンジングが、市販に至った経緯を知る必要があります。
以前は、ポンズのウォシャブルに代表されるように、市場のクレンジングはクリームタイプが独占していました。ところが、このタイプは、直接、容器内へ指を入れてクレンジングを取り出すため、濡れた手で触れたクレンジングは、本来のクレンジング力が発揮できなくなってしまう等の問題が発生していました。
他にも頻繁なフタの開け閉めによって、水分がとんでしまうことで品質が劣化するなど、市場では多くの問題点が指摘されていました。
そこで、「手で触れずにポンプアップで手に取れる方法」を考え出されたのが、粘性の低いミルクタイプであった訳です。
こうした経緯から、ミルクタイプには一般的に2タイプの基本型処方が存在します。
①低粘性クリーム型
クリームタイプのクレンジングの粘性をゆるくしたタイプで、油分・水分・界面活性剤の配合量はクリームタイプとそんなに変わりません。
一般的には
・油分:30~50%
・界面活性剤:5~15%
・BGや糖類などの保湿剤:5~10%
で、残りが水分となっています。
②低オイル型
油分が少量で、界面活性剤が比較的多い目のタイプです。
粘性はカルボマーなどの高分子に依存していることが多いようです。
一般的には
・油分:5~10%程度
・界面活性剤:10~20%程度
・BGや糖類などの保湿剤:5~10%
・水溶性高分子:0.5~1%
で、残りが水分となっています。
①のタイプについては、テクスチュアやメイク落ち・水洗後の感触・転相の存在など、クリームタイプとほぼ同じと考えて良いでしょう。
ですから、「油分が少なくて低刺激」との要望にはあてはまりません。
②のタイプは油分が少ないことから、油成分にトラブルが起きやすい方に適合します。
ただし、その分メイク落ちを強化するために界面活性剤の配合量が多く、中には界面活性剤でトラブルが発生するケースも見受けられます。
中には界面活性剤の含有量が少ない物もありますが、この場合はメイク落ちが犠牲になっていたり、ふき取り専用になっているようです。
これらのタイプを見極めるには、使用感に加えて全成分の順位をよく観察する事で、ある程度の判断が可能です。