実験課題:酸を利用した石鹸カス除去実験
実験開始日:2006.6.1
 
<実験内容>
このラボでは、髪や肌に附着した石鹸カスが酸を溶かしたリンスで実際に除去できているのか、実験を試みました。
実験に使う酸は、一般的によく使われるクエン酸と、食用の酢を使用。
それぞれ酸の量は、洗面器にサジ一杯程度の量を推定して溶液を調製しました。
 
<実験方法>
1.洗顔に使う程度の量の石鹸(実験にはC社の固形石鹸を使用)で手を洗い、そのすすぎ水を集めてガラスコップに附着させる。
 ※ただし、すすぎ水を捨てる際に浮いた石鹸カスは流れてしまうために、全て収集できた訳ではない。
2.ガラス面に附着した石鹸カスの写真を撮る。
3.酸溶液を作成してコップに満たし、マグネチックスターラーで20分程攪拌する。
4.酸液を捨て、再び石鹸カスの残存度合いを写真に撮る。

【実験1 クエン酸】
  
↑左:石鹸すすぎ後の状態       右:同、拡大画像↑
↑クエン酸溶液にて攪拌洗浄↑
(この時のpHは2.91の強い酸性)
  
↑左:クエン酸液浸漬後         右:同、拡大画像↑
 
<結論>
この結果からも分かるように、ガラス面に附着した石鹸カスは、クエン酸溶液に浸漬しても溶けることはなく残留しています。
ただ、実験ではpH測定のために浸漬時間が20分と長く、少し残存量が減少していました。
また、クエン酸溶液を捨てる際に、再び浮き上がった石鹸カスが流れ落ちたことも影響していると考えられます。

【実験2 食用酢】
↑石鹸すすぎ後の状態↑
↑食用酢溶液にて攪拌洗浄↑
(この時のpHは3.30の酸性)
↑食用酢液浸漬後↑
↑食器用合成洗剤で洗浄した状態↑
 
<結論>
食用の酢を使った場合も、クエン酸同様に石鹸カスの除去は不可能でした。
これらの結果から、酸を水に溶かしたリンスですすぐことで髪の指通りがよくなるのは、アルカリで開いていた髪のキューティクルが閉じることでひっかかりがなくなるためということが分かります。
この石鹸カスは微生物のエサとなるため、頭皮が痒くなる・髪から異臭がするなどの弊害を生じる原因となります。
もしも石鹸カスの影響を避けて石鹸シャンプーを使うとした場合、精製水やスーパーで入手可能な純水ですすぐことで防ぐことができます。